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 ソウル近郊、京畿道(キョンギド)の大学教授(当時・53)が教え子に排泄(はいせつ)物を食べさせるなどの暴行を繰り返し、「人糞(じんぷん)教授」として社会的反響を呼んだ事件で、韓国大法院(最高裁判所)は30日、元教授に暴力行為等処罰法違反の罪で懲役8年を言い渡した二審判決を支持し、元教授の上告を棄却した。

 大法院などによれば、元教授は大学時代の教え子で、自身が会長を務める学会事務局に就職した男性に対し、2013年3月から約2年間、満足に仕事ができないという理由で、被害者に無理やり排泄物を食べさせた。バットで殴ったり、護身用スプレーの催涙ガスをかけたりしたほか、「損害賠償」という名目で、男性の給料を勝手に天引きもしたという。

 韓国メディアは「人糞教授事件」として大々的に報道。一審判決は「人間の尊厳を傷つける精神的殺人行為だ」として、求刑の10年を超える懲役12年を宣告して話題を呼んだ。(ソウル=牧野愛博)