【8月29日 AFP】(更新)イエメン第2の都市アデン(Aden)にある同国軍の訓練キャンプで29日、自動車を使った自爆攻撃が発生し、市内3か所の病院によれば、これまでに少なくとも60人が死亡、29人が負傷した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が同日、IS系通信社アマック(Amaq)を通じて犯行声明を発表した。

 医師らによれば、早朝に起きた爆発で搬送された負傷者のうち数十人が死亡した。軍高官によると、新兵らがキャンプに集まっていたところ、車両が突っ込んできたという。

 サウジアラビアの後ろ盾を得るイエメン暫定政府が拠点を置くアデンでは、高官や治安部隊を狙った爆発や銃撃が絶えない。アデンでの攻撃は、イエメンの混乱に乗じて同国南部から南東部で勢力を広げようとするISや、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)」が犯行声明を出すことが多い。

 イエメン暫定政府はこれらの組織からアデンに隣接する地方を奪還するために、過去2か月にわたりアデンで兵士数百人の訓練を行ってきた。今月に入り、暫定政府軍はサウジ主導の連合軍による支援を受けて、南部アビヤン(Abyan)州の州都ジンジバル(Zinjibar)に進軍した。(c)AFP