2か月ほど前にすでに公表された論文だそうですが、最近になって話題になっていましたので、読んでみました。中々面白い内容でしたので、この論文についての簡単な概説を書いてみようと思います。
すでにご存じの方も多いと思いますが、論文のタイトルは以下のようなもので、発表されたジャーナルは Scientific Reports です。
「Acidic extracellular pH of tumors induces octamer-binding transcription factor 4 expression in murine fibroblasts in vitro and in vivo」
がん細胞が存在する周辺環境が酸性であることは、培養細胞および動物個体において、マウス線維芽細胞に octamer-binding transcription factor 4 (OCT-4) の発現を誘導する
私はこういう分野の研究をすることが仕事の一部ですから、この論文もタイトルを見た後は頭から読むのではなく、先にデータに目を通し、この論文が読むに値するクオリティがあるかを判断します。発表される論文はそれこそ無数にあり、自分自身も論文を書いている者ですから、そうしないと時間が足りないのです。そういう点で言うと、この論文のデータは残念なところがあるという印象は否めません。
がん細胞の周辺にいる線維芽細胞に「OCT-4 の発現が誘導された」というのがこの論文のキーポイントなのですが、この論文で使われているがん細胞は、その細胞自身が OCT-4 を発現しているので、ウェスタンブロットや、RT-PCR という基本的な実験をやって、どの程度 OCT-4 が増えたのかを見せてほしかったと思います。
OCT-4 と言えば、STAP細胞論文の1つ目のデータで、
「GFP が光ったからSTAP細胞が出来た(多能性幹細胞が出来た)」
と断定できないのは、このように、分化した細胞であるにもかかわらず、Oct-4 を発現している細胞が存在する(この論文のがん細胞など)からなのです。また、「OCT-4 は未分化細胞(多能性幹細胞)だけで発現しているわけではない」のも注意しなければいけない点です。
前置きが長くなりましたが、とりあえず、この論文の要旨を見てみます。
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Octamer-binding transcription factor 4 (OCT-4) is an important marker of cellular de-differentiation that can be induced by environmental stressors, such as acidity. Here we demonstrate that chronic acidic stress in solid tumors induced OCT-4 expression in fibroblasts and other stromal cells in four tumor models. The results have implications for how tumors utilize pH modulation to recruit associated stromal cells, induce partial reprogramming of tumor-associated stromal cells, and respond to therapy.
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日本語訳しますが、多少めんどくさいところ(例えばOctamer-binding transcription factor 4 などは、最初から OCT-4 と書かせて頂きます)や、そのまま訳すと不自然になるところは意訳しますので、ご了承ください。
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OCT-4 は、酸性環境などのストレスによって誘導される、細胞の脱分化の重要なマーカータンパク質である。我々はこの論文において、固形がん細胞が置かれている慢性的な酸性環境(この論文では酸性の培地で培養された状態)が原因となって、これらのがん細胞が、線維芽細胞および他の支持組織の細胞において、OCT-4 を誘導することを、4つのがん細胞で認めたことを示す。
この結果は、がん細胞が、自らが生存するために必要な支持細胞を引き寄せたり、これらの支持組織に部分的なリプログラミングを誘導したり、また(抗がん剤などの)治療薬へ抵抗して生存するために、どのように自身の周囲の pH を調節しそれに依存しているかを示唆している。
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訳してはみましたが、そのままだと意味が通らないところも数か所あり、そこには本来要旨になかった用語を挿入したりしています。
こういう要旨は、基本的には「データから得られた結論をまとめたもの」なのですが、しばしば筆者がデータの解釈を誤ったり、もしくは複数の解釈が成り立つのに片方の解釈に固執したりして、必ずしも正しくないことがあります。私も、データを先に見ていなければ、この論文を面白いとは思わなかったでしょう。では、私が興味を持った点を含めて、重要な点を、出来るだけ短く箇条書きにしてみます。
①使用された4つのがん細胞は「ヒト乳がん細胞 MDA-MB-231」「マウス乳腺腫瘍細胞 EMT-6」「ヒトすい臓がん細胞 BxC-3」「マウス乳がん細胞 4T1luc」。それぞれに特徴があって、
・ヒト乳がん細胞 MDA-MB-231:OCT-4 が最初から発現している。
・マウス乳腺腫瘍細胞 EMT-6:がんの転移に重要(必須)な「上皮間葉転換」を起こすことが出来る。
・ヒトすい臓がん細胞 BxC-3:(筆者らの知る限り)OCT-4 は発現していない。
・マウス乳がん細胞 4T1luc:強い薬剤抵抗性を持つ。
なお、それぞれのがん細胞の名前に、特別な意味はないと考えてもらって問題ありません。名称の付け方に、ルールがないのです。
②マウス線維芽細胞 NIH3T3 を pH7.4 で培養しても OCT-4 は発現しないが、がん細胞の MDA-MB-231 または BxC-3 と共培養(同じシャーレの中で混ざった状態で培養すること)すると、NIH3T3 が OCT-4 を発現する。しかし、ES 細胞や iPS 細胞のような多能性幹細胞のような形状への変化はない。
③マウス線維芽細胞 NIH3T3 を pH6.5 で培養すると、それだけで OCT-4 が発現する。②と同じように共培養しても OCT-4 が発現する。だが、ES 細胞や iPS 細胞のような多能性幹細胞のような形状への変化はない。
④ヌードマウス(免疫不全マウスなので、他の動物種も含めて移植実験をしても移植が成功するマウス)にEMT-6、BxPC-3、4T1luc のがん細胞をそれぞれ皮下(皮膚の下)に移植すると、そこでがん細胞が増殖し典型的な固形がん(固い塊である)が出来るので(これは汎用される実験方法である)、その後その塊を調べると、がん細胞の部分はすべて OCT-4 が発現していた。
⑤上記の④で使われた固形がんの塊(組織)で、線維芽細胞とがん細胞が隣接しているか、線維芽細胞も OCT-4 を発現しているかを調べると、両者は近接している他、線維芽細胞の中には OCT-4 を発現しているものも確認された。したがって、動物生体内でも、がん細胞の周辺の支持組織である線維芽細胞が OCT-4 を発現していることがあることが確認された。
データはすべて組織染色なので、定性的に「多そう、少なさそう」としか言えないのがやはり残念ですが、
「がん細胞との共存によって、線維芽細胞は OCT-4 を発現する」
というのが、私が一番興味を持った点です。
細胞は、その表面(細胞膜)に様々なタンパク質を発現しているので、それが相互に刺激を入れ、例えばがん細胞の細胞膜表面のタンパク質が線維芽細胞の細胞膜に接触してシグナルのスイッチを入れたり、その逆もあるほか、細胞は様々なタンパク質を分泌もしているので、がん細胞が分泌したタンパク質が線維芽細胞の細胞膜表面のタンパク質と結合し、その結果 OCT-4 の発現を誘導した可能性もあります。
特に液性因子の影響は興味の大きいところで、例えば腎臓で作られた物質は常に脳にも届いていますから、例えば神経難病のように脳内に異常が起きている疾患でも、他の組織や臓器の異常を治せば、同時に脳の異常も改善される可能性があるのです。再現性がとられたかどうかはわかりませんが、ショウジョウバエを使った実験で、そのような現象を確認した論文は発表されています。
最後ですが、この論文が「STAP細胞の存在を証明した!」と一部で言われているという話を聞きましたが、この文章を読んで(拙い文章で恐縮ですが、内容は正しいと思います)、これがSTAP細胞の論文であったり、多能性幹細胞の論文だと思われるでしょうか?OCT-4 という用語が出て来なかったら、どうだったか?撤回された小保方氏の論文が引用されていなかったら、どうだったか?小保方氏の論文が引用されたことについては、日本がどうのこうのではなく、この論文の責任著者の論文の引用の仕方に対する理解が不十分なだけです。
すでにこの論文が「STAP細胞の存在を証明する論文がワシントン大学から発表された」という記事が、ネット上のジャーナルのサイトで公開されていると聞きます。
当たり前ですが、その論文の内容を理解できない人が、その論文についての記事を書くというのは常識を逸脱していると言わざるを得ません。この論文の内容を理解出来たなら、どうしてこれが「STAP細胞と関係がないわけがない」と言えるのでしょうか?普通はここまでの文章を読まれたら、そういう解釈はしないでしょう。この論文はいうまでもなく「がん」の論文です。
途中で少し述べましたが、この論文で用いられた線維芽細胞は、OCT-4 は発現しても、形状は線維芽細胞のまま全く変わっていませんでした。OCT-4 の発現を確認するのは、多能性幹細胞が出来たかどうかを判断する上での必要条件ではありますが、十分条件には程遠く、「確認しなければいけない現象の1つ」でしかないのです。
とはいえ、どういう人がそういう記事を書いたのかはよく知りませんが、そういう記事を書くのも、あるジャーナルがそれを受理することも、私たちがどうにか出来ることではありません。
それよりも、「研究の内容を正しく知りたい(理解したい)」と思われる方は、私どもにご質問下されば、出来る範囲でではありますが、このブログを書いているメンバー一同、出来る限り詳細な説明と、ご質問に対する回答を致したいと思います。
すでにご存じの方も多いと思いますが、論文のタイトルは以下のようなもので、発表されたジャーナルは Scientific Reports です。
「Acidic extracellular pH of tumors induces octamer-binding transcription factor 4 expression in murine fibroblasts in vitro and in vivo」
がん細胞が存在する周辺環境が酸性であることは、培養細胞および動物個体において、マウス線維芽細胞に octamer-binding transcription factor 4 (OCT-4) の発現を誘導する
私はこういう分野の研究をすることが仕事の一部ですから、この論文もタイトルを見た後は頭から読むのではなく、先にデータに目を通し、この論文が読むに値するクオリティがあるかを判断します。発表される論文はそれこそ無数にあり、自分自身も論文を書いている者ですから、そうしないと時間が足りないのです。そういう点で言うと、この論文のデータは残念なところがあるという印象は否めません。
がん細胞の周辺にいる線維芽細胞に「OCT-4 の発現が誘導された」というのがこの論文のキーポイントなのですが、この論文で使われているがん細胞は、その細胞自身が OCT-4 を発現しているので、ウェスタンブロットや、RT-PCR という基本的な実験をやって、どの程度 OCT-4 が増えたのかを見せてほしかったと思います。
OCT-4 と言えば、STAP細胞論文の1つ目のデータで、
「GFP が光ったからSTAP細胞が出来た(多能性幹細胞が出来た)」
と断定できないのは、このように、分化した細胞であるにもかかわらず、Oct-4 を発現している細胞が存在する(この論文のがん細胞など)からなのです。また、「OCT-4 は未分化細胞(多能性幹細胞)だけで発現しているわけではない」のも注意しなければいけない点です。
前置きが長くなりましたが、とりあえず、この論文の要旨を見てみます。
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Octamer-binding transcription factor 4 (OCT-4) is an important marker of cellular de-differentiation that can be induced by environmental stressors, such as acidity. Here we demonstrate that chronic acidic stress in solid tumors induced OCT-4 expression in fibroblasts and other stromal cells in four tumor models. The results have implications for how tumors utilize pH modulation to recruit associated stromal cells, induce partial reprogramming of tumor-associated stromal cells, and respond to therapy.
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日本語訳しますが、多少めんどくさいところ(例えばOctamer-binding transcription factor 4 などは、最初から OCT-4 と書かせて頂きます)や、そのまま訳すと不自然になるところは意訳しますので、ご了承ください。
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OCT-4 は、酸性環境などのストレスによって誘導される、細胞の脱分化の重要なマーカータンパク質である。我々はこの論文において、固形がん細胞が置かれている慢性的な酸性環境(この論文では酸性の培地で培養された状態)が原因となって、これらのがん細胞が、線維芽細胞および他の支持組織の細胞において、OCT-4 を誘導することを、4つのがん細胞で認めたことを示す。
この結果は、がん細胞が、自らが生存するために必要な支持細胞を引き寄せたり、これらの支持組織に部分的なリプログラミングを誘導したり、また(抗がん剤などの)治療薬へ抵抗して生存するために、どのように自身の周囲の pH を調節しそれに依存しているかを示唆している。
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訳してはみましたが、そのままだと意味が通らないところも数か所あり、そこには本来要旨になかった用語を挿入したりしています。
こういう要旨は、基本的には「データから得られた結論をまとめたもの」なのですが、しばしば筆者がデータの解釈を誤ったり、もしくは複数の解釈が成り立つのに片方の解釈に固執したりして、必ずしも正しくないことがあります。私も、データを先に見ていなければ、この論文を面白いとは思わなかったでしょう。では、私が興味を持った点を含めて、重要な点を、出来るだけ短く箇条書きにしてみます。
①使用された4つのがん細胞は「ヒト乳がん細胞 MDA-MB-231」「マウス乳腺腫瘍細胞 EMT-6」「ヒトすい臓がん細胞 BxC-3」「マウス乳がん細胞 4T1luc」。それぞれに特徴があって、
・ヒト乳がん細胞 MDA-MB-231:OCT-4 が最初から発現している。
・マウス乳腺腫瘍細胞 EMT-6:がんの転移に重要(必須)な「上皮間葉転換」を起こすことが出来る。
・ヒトすい臓がん細胞 BxC-3:(筆者らの知る限り)OCT-4 は発現していない。
・マウス乳がん細胞 4T1luc:強い薬剤抵抗性を持つ。
なお、それぞれのがん細胞の名前に、特別な意味はないと考えてもらって問題ありません。名称の付け方に、ルールがないのです。
②マウス線維芽細胞 NIH3T3 を pH7.4 で培養しても OCT-4 は発現しないが、がん細胞の MDA-MB-231 または BxC-3 と共培養(同じシャーレの中で混ざった状態で培養すること)すると、NIH3T3 が OCT-4 を発現する。しかし、ES 細胞や iPS 細胞のような多能性幹細胞のような形状への変化はない。
③マウス線維芽細胞 NIH3T3 を pH6.5 で培養すると、それだけで OCT-4 が発現する。②と同じように共培養しても OCT-4 が発現する。だが、ES 細胞や iPS 細胞のような多能性幹細胞のような形状への変化はない。
④ヌードマウス(免疫不全マウスなので、他の動物種も含めて移植実験をしても移植が成功するマウス)にEMT-6、BxPC-3、4T1luc のがん細胞をそれぞれ皮下(皮膚の下)に移植すると、そこでがん細胞が増殖し典型的な固形がん(固い塊である)が出来るので(これは汎用される実験方法である)、その後その塊を調べると、がん細胞の部分はすべて OCT-4 が発現していた。
⑤上記の④で使われた固形がんの塊(組織)で、線維芽細胞とがん細胞が隣接しているか、線維芽細胞も OCT-4 を発現しているかを調べると、両者は近接している他、線維芽細胞の中には OCT-4 を発現しているものも確認された。したがって、動物生体内でも、がん細胞の周辺の支持組織である線維芽細胞が OCT-4 を発現していることがあることが確認された。
データはすべて組織染色なので、定性的に「多そう、少なさそう」としか言えないのがやはり残念ですが、
「がん細胞との共存によって、線維芽細胞は OCT-4 を発現する」
というのが、私が一番興味を持った点です。
細胞は、その表面(細胞膜)に様々なタンパク質を発現しているので、それが相互に刺激を入れ、例えばがん細胞の細胞膜表面のタンパク質が線維芽細胞の細胞膜に接触してシグナルのスイッチを入れたり、その逆もあるほか、細胞は様々なタンパク質を分泌もしているので、がん細胞が分泌したタンパク質が線維芽細胞の細胞膜表面のタンパク質と結合し、その結果 OCT-4 の発現を誘導した可能性もあります。
特に液性因子の影響は興味の大きいところで、例えば腎臓で作られた物質は常に脳にも届いていますから、例えば神経難病のように脳内に異常が起きている疾患でも、他の組織や臓器の異常を治せば、同時に脳の異常も改善される可能性があるのです。再現性がとられたかどうかはわかりませんが、ショウジョウバエを使った実験で、そのような現象を確認した論文は発表されています。
最後ですが、この論文が「STAP細胞の存在を証明した!」と一部で言われているという話を聞きましたが、この文章を読んで(拙い文章で恐縮ですが、内容は正しいと思います)、これがSTAP細胞の論文であったり、多能性幹細胞の論文だと思われるでしょうか?OCT-4 という用語が出て来なかったら、どうだったか?撤回された小保方氏の論文が引用されていなかったら、どうだったか?小保方氏の論文が引用されたことについては、日本がどうのこうのではなく、この論文の責任著者の論文の引用の仕方に対する理解が不十分なだけです。
すでにこの論文が「STAP細胞の存在を証明する論文がワシントン大学から発表された」という記事が、ネット上のジャーナルのサイトで公開されていると聞きます。
当たり前ですが、その論文の内容を理解できない人が、その論文についての記事を書くというのは常識を逸脱していると言わざるを得ません。この論文の内容を理解出来たなら、どうしてこれが「STAP細胞と関係がないわけがない」と言えるのでしょうか?普通はここまでの文章を読まれたら、そういう解釈はしないでしょう。この論文はいうまでもなく「がん」の論文です。
途中で少し述べましたが、この論文で用いられた線維芽細胞は、OCT-4 は発現しても、形状は線維芽細胞のまま全く変わっていませんでした。OCT-4 の発現を確認するのは、多能性幹細胞が出来たかどうかを判断する上での必要条件ではありますが、十分条件には程遠く、「確認しなければいけない現象の1つ」でしかないのです。
とはいえ、どういう人がそういう記事を書いたのかはよく知りませんが、そういう記事を書くのも、あるジャーナルがそれを受理することも、私たちがどうにか出来ることではありません。
それよりも、「研究の内容を正しく知りたい(理解したい)」と思われる方は、私どもにご質問下されば、出来る範囲でではありますが、このブログを書いているメンバー一同、出来る限り詳細な説明と、ご質問に対する回答を致したいと思います。
コメント
コメント一覧
生命科学のトピックの話だけをしてもいいですし、そういうときもあると思いますが、論文の引用の仕方やその際に考えること、論文の構成など、ちょっと深い話についても触れられたら、と思っています。
今回の記事ですが、少し言い訳になりますが、あまりいい文章にならなかったと思っています。ですので、先ほども少し直したりしました。「ここがよくわからない」という点がありましたら、ぜひコメントおよび質問をしてくださるとありがたいです。もちろん、メールも可です。
要点としては、Oct4が発現ただけではSTAP現象として確認できたということにはならないということでしょうね。
こういった「STAP細胞が海外の研究機関で再現できた」「STAP論文が海外研究者の論文に引用されたから小保方さんは正しかった」というデマに対する反論として、このように専門家による正確な科学的解説記事がニュースサイトにも記事として掲載されるといいんですが。
最近だと日経新聞にSTAP成功のコラムが掲載されたとか、擁護派のデマ拡散メディア戦略の勢いが更に拡大している様子に危惧しております。
日経には科学部の古田さんがいるのだから古田さんにも何かしらのアクション起こしてほしいものです。
論文の引用文献の実際については、専門家以外には実感が伝わりにくいのかもしれませんね。なんらかの関連があるから論文中で引用されるわけですが、その関連の仕方は様々で、中には不適切な引用もありますね。撤回された論文について、その撤回に暗に反対意見を表明するために引用するなんてことはありませんね。引用はそういう目的のものではありませんから。今後、一般の人達の間でこういうところの理解も進むと誤解が減るのでしょうね。
お忙しいのに、たった半日で論文を読み、解説を書いてくださることに、心から管理人さんに尊敬と感謝を気持ちを持ちました。まさに「正しい理解を社会に広める」ですね。
「クロマチン、ヌクレオソーム、転写因子と多能性幹細胞」のエントリと合わせて熟読させていただきます。
「OCT-4は酸性度等のような周辺ストレスによって細胞が初期化されたことを示す重要なマーカーです。ここでは固形腫瘍が長期にわたる酸性ストレスに晒した場合、4腫瘍モデルについて繊維芽細胞並びにほかの間質細胞中にOCT-4が誘発されることを実証する。その結果は、pH調整を利用して関連する間質細胞を再生し、腫瘍性間質細胞の部分的初期化を誘導して、治療に役立てることを如何にやるかの方法に関わってくるものである。」
論文の引用について自分なりに考えてみました。私は学士の卒業論文を書いたことがある程度なので、間違っていたらご指摘ください。
先行論文として引用する場合、既知の知識として自分の主張の論拠に加える訳ですが、基本的には「先行論文以上のこと」または「先行論文では出来なかったこと」について論じるのが通常ではないのでしょうか?「先行論文の内容を再現した」だけならわざわざ引用して新たな論文にする必要性を感じません。ましてやそれが撤回された論文であればなおさら、「うまく行かなかった論文の代表例」のような形の引用にならざるを得ないように思います。
「引用=正当性が証明された」という発想がどのような思考プロセスから生まれるのか興味があります。
それにしても200回の引用とはすごいですね。いい意味でも悪い意味でも、それだけインパクトと知名度の高い論文だったのでしょうね。
この論文は、腫瘍(tumors=良性と悪性の腫瘍)の治療を図る手段として酸性環境でストレスを与えて未分化状態(初期化)を試みている実験の報告ですよ。
変な解釈にならないように気を付けてくださいね。
論文が却下されたことと、研究の着眼点やその手段を活用する場合は、独自の発想とは異なるわけですから、きちんと引用しておくことは当然必要でしょうね。それ以上それ以下でもない事です。実験したことと結果を素直に間違いなく報告すること。それだけ。言い訳や弁解など無い世界です。
「治療に役立てることを如何にやるかの方法」の部分は明らかに誤訳では?管理人さんの「(抗がん剤などの)治療薬へ抵抗して生存するため」が正しいと思われます。
論文にざっと目を通しました。専門的なところはさっぱりですが、どこを読めば「この論文は、腫瘍(tumors=良性と悪性の腫瘍)の治療を図る手段として酸性環境でストレスを与えて未分化状態(初期化)を試みている実験の報告」との理解になるのか教えて頂けませんか?
管理人さんが説明した文献の論文の要旨の英文を日本語に訳しただけですよ。
誤訳と言われても、そのように書いてありますよ。
逆に抗がん剤とか治療薬などの単語はどこに書いてありますか?
和訳としては管理人さんのものが正確です。抗ガン剤や治療薬などは、意味を通じやすくするための管理人さんの補足と意訳でしょう。
The results have implications for how tumors utilize pH modulation to recruit associated stromal cells, induce partial reprogramming of tumor-associated stromal cells, and respond to therapy.
> 関連する間質細胞を再生し
これは"how (tumors) to recruit associated stormal cells"であり、recruitの主語はtumorsです。E=mc2さんの訳は、この研究者グループが試みたと誤解されているように読めます。さらに、recruitが何故に「再生」という訳になるのでしょう?
> 治療に役立てることを如何にやるかの方法
ここも同様です。"how (tumors) to respond to therapy"であり、respondの主語はtumorsです。E=mc2さんの訳はここも研究者グループを主語と誤解したかのように書かれています(意訳にしても意味が通じません)。tumorsがtherapyにrespondするのですから、治療薬との管理人さんの意訳はmake senseします。そこに疑問を挟む時点で、正しく意味が取れていないのだと思いますよ。
あなたのコメントの意味がさっぱり理解できません。質問に答えてください。
1、この論文のどこから「初期化」という訳が出てくるのですか?
2、Oct4は重要な初期化のマーカーと言っていますが、山中4因子は、Oct4、 Sox2 、Klf4、C-Mycの4つで、最初はこの4つの遺伝子を組み込むことで初期化しましたが、今は、この4つの遺伝子が作るたんぱく質を使うことによって、遺伝子を全く組み込まなくても初期化できる方法もできています。しかし、細胞が初期化されるとき、この4つの遺伝子または遺伝子の産物(たんぱく質)がどのように働いて初期化が起こるのかというメカニズムはまだ解明されていません。そこでOct4が「重要な初期化マーカー」と言える根拠は何ですか?
3、「部分的な初期化」とはどういう意味ですか?
細胞は、受精卵⇒胚⇒内胚よう葉、外胚葉、中胚葉⇒組織幹細胞⇒組織細胞と分裂分化して様々な臓器を作り胎児になるわけです。この分化の筋道を逆にたどるのが初期化ですよね。つまり組織細胞からより受精卵に近い細胞に変わっていくことが初期化の意味だと理解しています。すると「部分的な初期化」というあなたの言葉の概念を理解できません。ぜひ詳しく説明してください。
私は英文の論文要旨を訳しているだけよ。脚色していません。ちょっと意訳気味でしたから、受験英語並に直訳しましょう。
「OCT-4は酸性度等のような周辺(=環境)ストレスによって細胞が初期化(=脱分化)されたことを示す重要なマーカーです。ここでは固形腫瘍に長期にわたる(=慢性的な)酸性ストレスに晒した場合、4腫瘍モデルについて繊維芽細胞並びにほかの間質細胞中のOCT-4発現を誘導したことを実証する。その結果は、pH調整を利用して関連する間質細胞を再生し、腫瘍性間質細胞の部分的初期化を誘導して、治療に役立てることを如何にやるかの方法に関わってくるものである。関連間質細胞を回復させ、腫瘍関連の間質細胞の部分的初期化に誘導し、治療に応答するために、如何に腫瘍がpH調整を役立てるかということに対して、この結果は含意を有する。」
11に述べたことと同じです。特別に解釈はしていませんよ。
因みに表題を訳してみますと、
「腫瘍の(周りの)酸性の細胞外pHが、試験管系および生体系でマウス線維芽細胞においてOCT-4発現を誘導する」
となっていますから、その通りの内容が詳しく書かれているのでしょうね。
腫瘍を体細胞に置き換えれば、貴方の嫌いなSTAP現象にそっくりですね。
私は好きでも嫌いでもないし、どうでもよいこと。ただ、素直に正しく読み取ってもらわないとだめだわね。
And how tumors respond to therapy.
なのではないでしょうか?
私は「治療薬等の刺激に腫瘍がどの様に反応するか?」という文に読みましたが、どうなんでしょう?
内容の解釈以前に、英語が正確に読めていないようですよ。正確に読めないので、ご自身の(願望による)解釈が入ってきています。変な誤解を生まないでください。「腫瘍(tumors=良性と悪性の腫瘍)の治療を図る手段として酸性環境でストレスを与えて未分化状態(初期化)を試みている」とは要旨からは読めませんでしたよ。
The results have implications for how tumors utilize pH modulation to recruit associated stromal cells, induce partial reprogramming of tumor-associated stromal cells, and respond to therapy.
治療者側の話でなく、腫瘍側の話ですよ。腫瘍が、治療に対してどのように反応するかという、癌の生物学というようなものに見えますよ。周囲の細胞の分化状態を上書きしよう(リプログラミングしよう)とする主体は腫瘍ですね。
例えば、tumor は「腫瘍」ですが、この実験では4つの細胞株を用いています。細胞株 (cell line) は「がん細胞」とした方が、そのあとの私の説明にうまくつながると考えたので、最初から「がん細胞」に統一しました。
「抗ガン剤や治療薬」は、理系学部卒さんの書かれている通り、意味が分かりやすくなるように私が挿入した言葉です。「respond to therapy」をそのまま訳すと「治療への反応」になってしまって、具体的なイメージがわかないと思い、「抗がん剤や治療薬」という言葉を入れました。外科手術なわけはないですからね(笑)。
こういう理由があったので、最初から本文中に「そのまま訳すと不自然になるところは意訳しますので、ご了承ください」と入れました。
how tumors utilize pH modulationに続くto不定詞の構成ですよ。
「如何に腫瘍が〜するためにpH調整を役立てるか」の〜するためにのところが
to recruit A, (to) induce B and (to)respond Cというように3連のto不定詞になっています。
>腫瘍を体細胞に置き換えれば、貴方の嫌いなSTAP現象にそっくりですね。
まず、ガン細胞と正常な組織細胞は全くその性質が違います。正常な細胞は継代培養を続けるとやがて限界がきて死滅しますが、ガン細胞は無限に増殖するし、培養しているとき正常細胞は隣の細胞と接触すると増殖が止まるけどガン細胞は隣の細胞に盛り上がって増殖します。つまりガン細胞は、生命力も増殖能力も正常細胞に比べてとても強いのです。だから、簡単にガン細胞で得られた結果を体細胞に当てはめることはできないと思います。
また共通しているのは、酸性でOct4の発現が見られたことですが、STAP細胞では細胞を30分酸に浸すだけだけど、この論文の実験では酸性の環境で細胞を培養しており、全く話が違います。それにこの論文では、Oct4が発現したけど、細胞が初期化したとは言ってないと思いますが。よって、この論文は、あくまでガン細胞に関する論文であり、STAP現象に結びつけることはできないと考えます。
それにしてもこちらのブログ常連のみなさんの優しさには頭が下がります。
勉強できないヒトって、本当に壊滅的に出来ないんですよね・・・。
『マイナス80度が、マイナス10度の8倍の冷たさ』等とブログに堂々と書く、地球外生命体もいますからね・・・。
この論文では、癌細胞の周囲の正常細胞にもOct4発現が観察されていて、それが1つの売りみたいです。なので、癌細胞の話ではあるが、現象としては体細胞のリプログラミングの可能性を含んでいると思いますよ。もちろん、Oct4発現以上の、具体的なリプログラミングの証拠は見つかっていないようなので、想像段階ですが。
おっしゃること意味は解りますが、もし、正常細胞でリプログラミングが起きている可能性があるとしても、すでにそれはSTAP現象(存在したとして)ではありませんよね。
「がん細胞」、「抗がん剤や治療薬」等論文に書かれていないことを勝手に挿入して自己流に解釈しては内容が変わってしまいます。「支持細胞」は見慣れない専門用語ですね。勝手に言葉を作らないでください。これは「間質細胞」ですよ。
特に貴方が分かりやすく意訳したとする以下の文章は異常です。
全く、英文からは想到しない解釈です。
「この結果は、がん細胞が、自らが生存するために必要な支持細胞を引き寄せたり、これらの支持組織に部分的なリプログラミングを誘導したり、また(抗がん剤などの)治療薬へ抵抗して生存するために、どのように自身の周囲の pH を調節しそれに依存しているかを示唆している。」 というのは意訳と言うよりか、完全な創作になってしまっています。
pHをがんが調整していることになってしまっていますね。自分で変だと思わないのでしょうか。間違った訳を大勢の参加者に恥ずかしげも無く、かつ上から目線で教えているなんて許せない事です。
本当に大丈夫なの?
>英語が壊滅的に出来ないヒトの病理がわかって、面白いですね。
こんにちは。英語が壊滅的にできないというのが、私を指すのかそれとも他の方を指すのかわかりませんが、具体的に、どの発言や解釈が「英語が壊滅的に出来ない」の根拠になっているか教えて頂けませんか?みなさんにも良い勉強になると思いますし、私が論文を書くとき&読むときの参考になるかもしれないので。
支持細胞って普通に使いますよ。組織学か病理学の教科書的な本を読めば出てきませんか?幹細胞などは、niche(ニッチ)と呼ばれる特殊な場所に局在しているのはご存知ですよね?そういった環境を形作る細胞を支持細胞と言い、全体としては支持組織といいます。年齢が進むとこの支持組織が弱くなってしまい、脱肛したりします。子宮をその位置に維持するのにも支持組織が欠かせません。私が看護学校で教えるときに使う教科書にもそう書いてあります。
「しかし、私をはじめとする多くの人々は、これらの発表が真のSTAP現象なのかどうかを判断するための専門知識を持ち合わせていない。したがって、かつて大騒ぎした大手マスコミは、これらを真正面から取り上げ、その真偽を専門家に分析させ考察させ、それらを報道することが責務であったはずだ。」
をあらためて考えるとすれば、「真のSTAP現象なのかどうか」というのは、どれくらい想像を間に挟むかで変わってきます。もしSTAP論文が生きていたら、今回の論文を読んで、癌細胞がSTAP現象を使って周囲の正常細胞を変えようとしているのだ!と空想することはできたかもしれません。研究結果は発表時点ですべてを明らかにするものではないので、想像で間を埋めれば、そうかもしれないし、そうでないかもしれないし、主観の世界です。
大事なのは、関係するしないでなく、おおもとのSTAP現象なるものが存在した証拠がないということです。論文で報告されていた多能性幹細胞を生み出す現象(STAP現象)は、残存試料がすべて論文記載のものと違い実験が正しく行われなかったことを示し(ES細胞の混入であろう)、また正しく行った実験では再現がとれず、論文は撤回され、STAP現象が一度でも成功した証拠がないのです。そのような、存在しないものに対して、それと同一かどうかを議論するのはナンセンスなのです。ナンセンスだから報道しないのです。
教えてください。
貴方のTOEFLレベルを教えてくれませんか?
欧米の大学への留学経験はありますか?
論文投稿実績の投稿先と本数は?
意訳は、著者の意図を変えない、サービスの範囲だと思いました。
24. アノ姐さん
STAP論文が生きていれば、STAP現象なのかどうかは、主観によって変わってくる気がします。リプログラミングの証拠が著者らによって今後得られるのではないか?とか、亜種ではないか?とか。そう言う人たちを否定する方法を持ちません。もちろん、STAP現象なぞ確認されていないので、そのようなことを言い出すこと自体がナンセンスということは、28.に書いたとおりです。
他人様に質問する前に、
まずご自身の成果から披露するのが常識じゃ、ありませんこと?
もっとも今までのコメントから、29さんのレベルはだいたい検討つきますけどね・・・
ま、頑張って精進・・・できるといいですね(^w^)
です。聡明な常連さんにはカスみたいなものですが、念の為。
貴方、管理人なのね。
レベルが低いわねwww
英語が壊滅的にできないのは何を隠そう私ですが、「治療に役立てることをいかにやるか」という訳文がそれ自体意味が取れず、文脈からもぎこちないことは分かります。
おわかりかもしれませんが、STAP細胞と関係がある・ない議論に関しては、以前の「湯之上先生」の記事へのコメントとは見解が変わりました。一研究者さんブログのほうで、他の専門家の見解を聞き、現実認識を改めた結果です。結局、専門家でも関係するしないは意見が分かれ、最終的には主観になると判断したのが現在の見解です。
>pHをがんが調整していることになってしまっていますね。自分で変だと思わないのでしょうか
がん細胞だけではないですが、pH 調整を行っている細胞は少なくありません。細胞は「生存」するために、自分自身が液性のタンパク質(サイトカインやケモカインなど)を分泌して pH を調整することが出来ます。
タンパク質は基本的に20種類のアミノ酸から作られますが、そのうち3つは塩基性(プラスの電荷)、2つは酸性(マイナスの電荷)なので、これらのアミノ酸が表面にどの程度出ているかによって、そのタンパク質が塩基性なのか酸性なのかが決まりますから、これらのタンパク質を分泌するとその細胞の周辺の環境が変わるんです。
植物ではありませんが、上に書いたように、幹細胞は niche という特殊環境に存在して、その環境は分泌されるタンパク質で常に恒常性が維持されています。がん細胞は、VEGF という血管誘導因子を分泌して、自らが生き残るための栄養を得るために、血管までつくります。また、正常な血管が傷害を受けた場合は、ケモカインを分泌して、白血球やマクロファージ、血小板を呼び寄せて、修復しようとします。
pH だけでなく、細胞は常に自分が生存しやすい環境を得るために、様々な物質を分泌するし、細胞内でもそのためのタンパク質を作っているのです。これは医学的にも生命科学的にも当たり前の概念だと思います。
あと、私が英語が得意かどうかは、みなさんのご判断に任せます。下手だと思ってもいいですし、その逆でも構いません。ただ、ネイティブでもないし帰国子女でもないので、早口にならないようなスピードではっきり話しますし、論文を書くときは、まず一通り書いてしまって、その後、「この表現はどの程度使われているか」を確認します。よく使われている表現ならそのままにしますが、あまり使われていない表現なら別の表現に変えます。
「7.E=mc2さん」の解釈はAbstractだけを読んでのものですか?そうであれば、E=mc2さんの仰るような解釈にはなり得ません。色々と言い訳をされていますが、最初の訳にあった「再生」「治療に役立てる」等は明らかに英語の誤読ですね。そうでなければどうして「7.」の解釈になるのか理解できません。
少なくとも私には英語のレベル、生命科学の知識の両方の観点から、管理人さんの訳が圧倒的に信頼に足ります。論文に一通り目を通した感想としても、管理人さんの解説に納得しています。
詳しくあなたの知識を披露してくれましたね。
専門家としての自負はお持ちなことは理解しましたよ。
でも、その知識がかえって論文を読む際に思い込みが変に入っていませんか?
この論文の場合、そのままの腫瘍細胞の挙動を観察したことを報告しているのではなく、pHを人為的に調整して酸性環境を慢性状態にして腫瘍細胞のOct4の発現状況を調べた結果、4腫瘍モデルについて繊維芽細胞並びにほかの間質細胞中にOCT-4の誘発が実証したことを報告しているだけではないのですか? ただし、本当に腫瘍細胞がリプログラミングされて修復されないと治療に役立たないからダメなのだけれど、その可能性は持ってはいるものの、そこまでは出来ていないということではないのですか? その程度の論文だと私は解釈しましたよ。
Given that the in vivo microenvironment of many solid tumors is weakly acidic (pH 6.5), we hypothesized that acid-mediated chronic mild stress would induce a partial reprogramming of stromal cells in vivo, as indicated by increased OCT-4 expression.
とある通り、治療に役立てる等のために酸性環境を作って実験するのが目的ではなく、生体内のガン細胞周辺に多く見られる状況を再現してOCT-4発現との関連を調べたとされています。なので私は管理人さんの訳が正しい解釈と判断しました。
>細胞は「生存」するために、自分自身が液性のタンパク質(サイトカインやケモカインなど)を分泌して pH を調整することが出来ます。
証拠はありますか?
>・・・これらのタンパク質を分泌するとその細胞の周辺の環境が変わるんです。
証拠はありますか?
コメント欄を通じて、熱い議論を交わしていただくのは結構なことですが、相手の人格を貶めることに通じるようなものの言い方は控えてくださいますようお願いします。
「管理人の1人」氏は、多忙な研究者・教育者としての本業の合間を縫って、本ブログに記事を書き、皆さまのコメントに対し、真摯にお答えいただいております。
コメントされる方がこの分野の専門家であるならば、科学コミュニティのルールに従って、「管理人の1人」氏と議論なされるのがよいでしょう。
専門家でないならば、やはり教えを乞うという立場でもって、コメントすべきでしょう。
余りに失礼な物言いに対して、「売り言葉に買い言葉」的な対応はお控えください。
そのようなコメントに対しては、スルーされることを推奨します。
このブログは、皆さまの良識にも支えられています。基本、アク禁やコメントの削除を行わない方針ですが、あまりに酷いコメントが続く場合は、仕方がないですが、そのような処置を取らせていただきます。
よろしくお願いしますm(__)m。
>治療に役立てることを如何にやるかの方法に関わってくるものである。
とありますが、"how"=『如何に』と訳されたと理解してよろしいでしょうか?
>「支持細胞」は見慣れない専門用語ですね。
今は便利な世の中です。ちょっとググれば、ご自身には見慣れない用語でもヒットします。「支持組織」でヒットした一例です。
http://www11.plala.or.jp/maemuki/gakusyu-kaibo03.html
ご確認いただければと存じます。
あなたの質問は分子生物学の基本的知識です。お解りにならないなら、
森 和俊京都大学大学院教授著 「細胞の中の分子生物学入門―最新・生命科学入門」講談社ブルーバックスを一読されてから、ご質問されてはいかかでしょう?分子生物学の基礎知識がとても解りやすくまとめられた本です。
英語を読むと分かった気がしますが、日本語訳すると意味が返って分かりにくくなりますよね。
「The results have implications for how tumors utilize pH modulation to recruit associated stromal cells, induce partial reprogramming of tumor-associated stromal cells, and respond to therapy.」
の適切な翻訳としては、
「いかなる腫瘍に対してpH調整を利用すると、関連間質細胞を修復し、腫瘍関連間質細胞の部分的初期化を誘導し、治療に答えることになるかを、この結果は示唆している。」
が妥当なところかと思いますがいかがでしょうか?
それから、「支持組織」はありますが、「支持細胞」無く、「支持組織細胞」はあったと思います。この英文の場合はそのまま直訳で「間質細胞」を使った方が良いと思います。
池上氏の辛口批評もあり、興味深い内容でしたが、最後の一文
“ーa future in which Hiroshima and Nagasaki are known not as the dawn of atomic warfare, but as the start of our own moral awakening.”
について、
「広島と長崎は、核戦争の夜明けではなく、私たちの道義的な目覚めの始まりであるべきです」(毎日)と
「その未来の中で広島と長崎は、核戦争の夜明けとしてではなく、我々の道義的な目覚めの始まりとして記憶されるだろう」(日経)とは、だいぶニュアンスが異なります。
池上氏は『「あるべき」なのか、「される」ものなのか。翻訳はむずかしい。』と仰っていますが、それぞれの意訳が異なるのは翻訳の面白さでもあると思います。
映画の日本語字幕などは原文を全く無視したようなものもありますが、それに対してクレームがついたという様な話はあるのでしょうか。
>いちいち和訳せずに、英語で議論なされることをおすすめ致します。
こんばんは。すみませんが、それはここでの話ですか?それは全員が専門家ならともかく(それでもできない人もいますが)基本的には Corresponding author を経験した人、Corresponding author として Editor や Reviewer のコメントに返答した経験がある人でないと無理ではないでしょうか?ここでのやり方にふさわしいとは思えませんが・・・
ご指摘の通り、私の引用元は不適切でした。申し訳ございませんでした。
しかし、「支持細胞」でどこかがヒットするのは間違いありません。一例です。
http://physiology1.org/doc/chapter.php?Id=226
従って、
>勝手に言葉を作らないでください
というご指摘は、私は不適と理解しています。
>映画の日本語字幕などは原文を全く無視したようなものもありますが、それに対してクレームがついたという様な話はあるのでしょうか。
日本の著名な、字幕を担当されている方として、戸田奈津子氏が知られています。
私の高校時代の友人(東京外語大卒)は、「〇〇奈津子」という言い方で、偶にFBに投稿し、その翻訳を揶揄することがあります。クレームではありませんが、問題視している人がいると理解しています。
ちょっと横道に逸れすぎましたね。失礼しました。
・膵神経内分泌腫瘍と術前診断した周囲組織に由来する膵頭部 paraganglioma の 1 例
... よって膵由来ではなく,膵頭部周囲組織由来であると診断 した(Fig. 4).免疫染色検査では,synaptophysin,chromogranin A,CD56 が陽性,S-100 も支持細胞と思 われる少数の細胞・・・(以下略)
・ウシガエル循環障害モデルにおける末梢前庭器の形態変化
また,感覚上皮の基底膜側に比べて クプラ側の障害が顕著でない個体もあることから,循環障害による感覚上皮の障害は,基底膜側 つまり支持細胞の障害の影響が大きいと考える ... (以下略)
・嗅覚系の解剖と生理
嗅上皮は主に嗅神経細胞,支持細胞,基底細胞の 3 種類の細胞から構成される偽重層上 皮で(図 2),この基本構成は下等脊椎動物からヒトに至るまで共通している。嗅上皮の面積はヒト では片側で 1∼6.4 cm2と鼻腔全体の粘膜に比べて ... (以下略)
・膵頭部に発生した傍神経節腫の 1 例
典型的には微細顆粒状の細胞質を有する腫瘍細胞が 大小の胞巣を形成し充実性に増殖し,各々の腫瘍胞巣は紡錘形の支持細胞によって取り囲まれる'Zellballen pattern'を呈するのが特徴的である1). ...(以下略)
これらは2013年から2016年の文献ですが、いずれも「支持細胞」という用語を用いてますね。私たちにとっては「常識」的な用語ですので、その辺で認識のギャップはあったかと思いますが、正直、この用語を疑う人がいるとは思いませんでした。
あまりにも単純な話ですので、ここで終わりにしたいと思います。
科学誌印刷業者さんにたしなめられたので誤訳の話はこれで最後にしますが、「いかなる腫瘍に対してpH調整を利用すると、関連間質細胞を修復し、腫瘍関連間質細胞の部分的初期化を誘導し、治療に答えることになるかを、この結果は示唆している。」はやはりAbstractの内容を正しく伝えていません。日本語だけを読む人に誤解を生じるので訂正しておきます。
「いかなる腫瘍に対してpH調整を利用する」:記載してあるのは「腫瘍がpH調整を利用する」のであって「論文著者らが利用する」のではないという点で誤解を招きます。
「関連間質細胞を修復し」:どういう意図で「修復」と使われているか分かりませんが、この文脈での”recruit”はassociated stromal cellsを「集める」という意味しかありません。
「治療に答えることになるか」:上にも書きましたが、治療に応える(反応する)のは「腫瘍」であって、「論文著者ら」または「論文著者らの用いた調整の方法」ではありません。
E=mc2さんの訳は、明示されていませんが「論文著者ら(の提示する方法)が」という主語を読み手に想起させる点で、極めて不正確です。
"for how tumors"を『いかなる腫瘍に対して』 と訳されたと理解してよろしいでしょうか?
用語の訳に関しては、分野によって訳が違う場合もあり、最終的には原文にあたるのがよいと思います。どのような訳が適切であるのかは科学翻訳の分野のことであって、科学の話題ではないので、ほどほどにしたほうがよいと思います。そんなことを議論する暇があるのなら、原文を読むことをおすすめします。
>・・・これらのアミノ酸が表面にどの程度出ているかによって、そのタンパク質が塩基性なのか酸性なのかが決まりますから、これらのタンパク質を分泌するとその細胞の周辺の環境が変わるんです。
繰り返します。
確認ですが、がんから分泌されたタンパク質が不揮発酸として蓄積し、周辺環境が酸性になる、という意味ですか?
そうなら、根拠となる論文か資料を示して下さい。
英文翻訳上、生物学的あるいは医学的専門用語として「stromal cells 」は「間質細胞」なのですが、「支持細胞」とか「支持組織の細胞」等の訳にはなりませんし
、「間質細胞」は良く知られた用語なので、別に他の用語や言葉に変換する必要はないと申し上げているわけです。
「fibroblasts and other stromal cells 」をあなた達は「線維芽細胞および他の支持組織の細胞」と訳されましたが、「線維芽細胞および他の間質細胞」が適切ですよと申し上げたいと思います。
まさにあなたがその揚げ足取りの代表じゃないの。(笑)
重箱の隅つつきしてさぁ・・・
まだ食い下がってるみたいだけど、科学者の間では支持細胞という言葉でも使われてるってことでなぜ納得できないのか不思議でしょうがないよ。
普通なら、ああそうなんだ勉強になった覚えておこう、となるだろうに。
「腫瘍(がん細胞)周辺の酸性環境は、生体内及び生体外においてマウスの線維芽細胞にOCT-4の発現を誘導する」
「OCT-4は、酸性等の外部刺激により誘導されうる細胞の脱分化の重要なマーカーである。本論文では、固形がんにおける慢性的な酸性刺激が線維芽細胞や他の[stormal cells]にOCT-4の発現をもたらすことが、4種類のがん細胞モデルで確認されたことを示す。当該結果は、腫瘍(がん細胞)がいかにしてpHの調整により関連する[stormal cells]を確保し、それらの部分的なリプログラミングを誘導し、さらには治療(薬)に反応するのかについての示唆を含んでいる。」
ピンボケさんね。何をこれまでの話見てるのよ。
支持細胞は知ってますよ。管理人さんもいろいろ説明してくれましたからね。ちゃんと調べもしましたよ。
大体、そういう話でないだろう。頭、ワリ〜〜
stromal cellsは間質細胞と訳すのが適切。支持細胞とは訳すことは無い。
と言っているのです。
なるほどね。
間質細胞と支持細胞の議論があったため、stormal cellsは敢えて訳しませんでした。
後学のため、両者の違いを教えて頂けませんか?ネット検索した限りにおいてはほぼ同義、または一方が他方を包含するのかな、と思ったのですが、根本的に何が異なるのでしょう?
<ピンボケさんね。何をこれまでの話見てるのよ。
<支持細胞は知ってますよ。管理人さんもいろいろ説明してくれましたからね。ちゃんと調べもしましたよ。
あなた、25.で言ってますが”支持細胞”を知らなかったではないですか。管理人さんに教えてもらった上で、自分で検索して調べたんでしょ。
60. Ω さんに対して、「大体、そういう話でないだろう。頭、ワリ〜〜」だなんて、
態度悪いですよ。知らないことに対しては謙虚になりましょう。
こんな態度では誰にも相手にしてもらえなくなりますよ。
>繰り返します。
確認ですが、がんから分泌されたタンパク質が不揮発酸として蓄積し、周辺環境が酸性になる、という意味ですか?
そうなら、根拠となる論文か資料を示して下さい。
子供じゃなんだから、たまには自分で調べて下さい。文献が読めるくらいなら調べることくらいできるんじゃないですか?私はサーチエンジンではないので。
繰り返しますが、基本事項は病理学の教科書か、がんに関するある程度ページ数のある本を見て下さい。論文を探したいなら、PubMed にキーワードを入れて検索してください。
>両者の違いを・・・・・・・根本的に何が異なるのでしょう?
それは私が管理人さんに聞きたかったことです。
管理人さんの専門ですから、間質細胞という用語よりも支持細胞が実務上使われていると思いますよ。
しかし、私があえて間質細胞にこだわるのは、stormal cellsは間質細胞としか辞書にはないのに、多分そんなことを知っていながら管理人さんは、支持細胞を使用したがるところが不思議です。
一向にその説明はしてもらっていないので食い下がっていたわけなのよ。
通常、stormal cellsは一般の人は知らないから、辞書見て、間質細胞が正解と思うじゃないですか。なのに、なんで支持細胞なんでしょうね。
万能細胞は科学用語ではないが、全能性細胞以上に使われていますね。
そのようなことなのかも?
まず、36.管理人の1人の文意が分かりにくいため、57.%で、
「がんから分泌されたタンパク質が不揮発酸として蓄積し、周辺環境が酸性になる、という意味ですか?」*
と質問しました。
まず質問に答えてもらえませんか。
(なお調べるまでもなく、*は有り得ないはずなので)
stromaというのは、ギリシア語で、マットレスやベッドのような意味のようですね。マットレスのように腫瘍を囲んでいるからstromal cellなんですかね。そういえば、生命の歴史の番組で、先カンブリア時代に藍藻が作った、ストロマトライトという化石を見ました。あれも、藍藻の住むベットのような構造だから、ああいう名前なんでしょうか。
>間質細胞という用語よりも支持細胞が実務上使われていると思いますよ。
それが分かってるなら訳の違いについて難癖つける必要ないんじゃないかね。
そういう言葉の使い方もあったんだと、勉強になったということで納得しとけばいいだけのことでしょ。
という趣旨で申し上げた。
最初は「勝手に言葉を作らないでください」とイチャモンつけ、それが科学者の間で使われてる言葉だとわかったとたん訳し方が適切ではないと文句をつける厚顔無恥さに驚くばかりである。
時間がないため切り上げますが、36.管理人の1人には大きな間違いが書かれています(文意が分かりにくいため、はっきり言えないが)。
がんの周辺が酸性になることは事実ですが、タンパク質が酸として酸性環境を作っているのではありません。
いえ、雑談です、スミマセン。
例外も考えないと、荒らされますよ。擁護のブログでさえ、追い出された人だから悪質です。ゴロツキおたくもいます。
科学的素養のない木星なんとかがURLで引用していたので読んでみたのですが、これはあまりにもひどい
http://lunedi.sblo.jp
あなたは本当に「理系学部卒」さんですか?
>76. Fさん
リンク先を拝見しました。ひどいですね。初期の小保方支持派は、この世代からちょっと下くらいが一番多かったですね。大体その初期の支持派の方々は、事実が明るみになるにつれ、小保方氏の支持をやめましたが、個人でブログをやっていた人の場合には、そのコメント欄に「小保方氏擁護仲間」が集まってきてしまうので、あれから2年ほどたっても、まだ元の考えから抜け出せないのかもしれません。
でも、一番の理由は、
「証拠(今回は論文のこと)を自力で理解できないこと」
でしょう。英語も読めず、専門知識もない状態で、英語で書かれた学術論文が理解できるわけがないですから。
解説していただきありがとうございます。
そのような意味合いなら、なるほどと思いますが、今回の例えは人によって受け取り方が全く異なっていたようです。
誤解される可能性のある表現にならないよう、ご配慮いただければ、と思います。
>はい、72は本人です。何かまずかったでしょうか?
いや、なんとなくいつもの理系学部卒さんと文体の雰囲気が違う気がしたので。正直言えば、品のない言葉だと思ったんですが、そういう言葉を理系学部卒さんが使うとは思わなかったので。
よく同じ人が違うHNを使ってもう一度同じブログに(悪意を持って)書き込んでくることってありますよね。で、時にはすでにそのHNを使ってコメントをしている人がいるのに、勝手にそのHNを使う人も見たことがあるので、気になったんです。
80.管理人の1人さん
不快な思いをさせてしまったことは失礼しました。「おにぎり」と「おむすび」等、他にも幾つか頭に浮かんだのですが、「場所」と「役割」という違いを考えたときに浮んだのがあれだったもので、深く考えずにコメントしていました。要するに言いたかったのは「どちらでもいいのでは」ということです。
コメント時はなるべく読み返すようにして気をつけていますが、本当の私はそんなに品が良い方でもないですね(笑)
おやくにたててよかったです。というか、E=mc2さんが変にこだわってくれたおかげで、勉強の機会になりました。といっても、推測を書いただけですが。ストローマってもともと日本人の概念にない言葉なので、最初に訳した人もぴったりの訳が出ずに困ったのかもしれませんね。布団細胞というのも変ですし。
厠と便所、別に下品でもないと思いましたけどね。言葉の感性って人ごとに違うのだなあと感じました。川の傍にあるという「場所」から厠(かわや)、XXXをする場所という「役割」から便所。まさしくぴったりですよね。
誰かと思ったら「小保方晴子さんへの不正な報道を追及する有志の会」の科学担当者さんでしたか。
ここでいちゃもんつけてる暇があったら、あっちのブログですることがあるんじゃないんですか?
>人違いです。
失礼しました。この人かと思った。
https://twitter.com/aruimiouji/status/766210593640427520
>stromal cellは間性細胞
ギャグのつもりかな?
それともちびりそうなほど興奮しすぎて誤字やらかしたのかな?
ドンマイ! 訳なんてそんな重要じゃないです。
(mc2さんを誤解していたようです。もっと頑固で嫌味な方だと思っていました。全然違いました。すいません。文字だけでのやりとりって難しいですね)
こだわっていたのはむしろE=mc2さんでは?
・見慣れない専門用語ですね。勝手に言葉を作らないでください。
・英文の場合はそのまま直訳で「間質細胞」を使った方が良いと思います。
・「stromal cells 」は「間質細胞」なのですが、「支持細胞」とか「支持組織の細胞」等の訳にはなりません
・「間質細胞」は良く知られた用語なので、別に他の用語や言葉に変換する必要はないと申し上げているわけです。
・「fibroblasts and other stromal cells 」をあなた達は「線維芽細胞および他の支持組織の細胞」と訳されましたが、「線維芽細胞および他の間質細胞」が適切ですよと申し上げたいと思います。
・stromal cellsは間質細胞と訳すのが適切。支持細胞とは訳すことは無い、と言っているのです。
と、これだけ「間質細胞」でなければダメと仰っていたわけです。そのため私は「どっちでもいいのでは?」ということを、身近な(でもあまり品の良くない(笑))例えをもって"あなたに向けて"お伝えしたのですが、どんな形であれ既にどちらでもいいと思われているようで良かったです。もうこの論争は終わりにしましょうよ。
私が長くこだわってコメントしていたのは、「7.E=mc2」さんの指摘は、誤った英文解釈に基づく誤解だということと、管理人の1人さんの解説は極めて正確だ、ということを伝えるためです。その目的を果たす中で、余計なことを書いてそれを不快に思う人がいたというだけのことで、その余計な議論を続けたくはありません。
当該論文に関する記事、ありがとうございます。
STAP論文を引用されたということを、例によって擁護派の方たちが大騒ぎしていますねえ、、、、、(呆)
管理人様の、この論文はがんの論文だという着眼点もいいとは思いますが、
もっと端的に、この研究がSTAP論文にヒントを得たとかいうおかしな妄想を否定するには、引用部分へ着目してはいかがでしょうか?
Stress based in vitro OCT-4 expression has been reported previously for stem cells. 14),21).
STAP論文(21)が引用されている文には、並んで論文14も引用されています。
論文14
Hjelmeland A. B. et al. . Acidic stress promotes a glioma stem cell phenotype. Cell Death Differ 18, 829–840 (2011).
この論文もFREEで読めますが、確かに、Fig.2などを見ると、pH6.5の酸性環境でOct4などの遺伝子発現が起こるようですね。
ということで、「酸性ストレスでOct4の発現が促進される」ということが、ワシントン大の研究のヒントであったというのならば、それは2014年のSTAP論文ではなく、2011年のHjelmelandの論文と考える方が妥当でしょうね。
それこそ、擁護派並みの捻じ曲がった解釈をするのなら、STAP論文は元々バカンティの頃にはピペッティングの機械的ストレスだったのに、それを酸性ストレスに切り替えたのは、2011年のHjelmeland の論文をパクったのだ、なんてことも言えるかも知れませんね。(無論、これは捻じ曲がった解釈ですよ)
ついでに、 Stromalの意味を正確に知りたければ、英英辞典を調べるべきでしょうね。 そもそも、日本語の「間質」の意味も理解していない人間には、本質は理解できないでしょうけど。
>管理人様の、この論文はがんの論文だという着眼点もいいとは思いますが、もっと端的に、この研究がSTAP論文にヒントを得たとかいうおかしな妄想を否定するには、引用部分へ着目してはいかがでしょうか?
たびたび的確なコメントをありがとうございます。擁護派の人たちの意見を聞いていると「世界中の研究者は小保方氏の影響を受けている」と言わんばかりのことを発言していますね。悪い意味で文献が引用されていても、おそらく「なぜ引用されているか」がわかっていないので、火に油を注ぐような事態になっています。
このことは非常に憂慮するべき事態だと思いますので、1つこの点に絞ったブログ記事を投稿しようと思います。ありがとうございました。
>75. リケジョさん
>アク禁ならないことを安心して、管理人さんに甘えているのでしょう。
例外も考えないと、荒らされますよ。擁護のブログでさえ、追い出された人だから悪質です。ゴロツキおたくもいます。
品位に欠けた文章が多いところには、まじめに科学的な議論をしたかったり、新たな論文の正しい内容を知りたい人が近づかなくなってしまいます。これは、管理人にとっては、ブログをやっている意味がなくなってしまいます。
当初の方針を変えざるを得ないのは非常に残念ですが、まず
「品位に欠けたり、下品な投稿は削除する」
ことをご理解して頂きたく思います。宜しくお願い致します。
と
Induction
の違い
今回のご判断、個人的には非常に残念です。色々とお忙しい中での運営は大変だろうと思慮しますが、個々のコメントに目くじらをたてるより、もう少し大局をみた対応でもいいのではと思いました。
私としては、管理人さんの解説が正しいことを広める一助になればという思いで、微力ながらしつこくコメントし今回は少しはお役に立てたと思っていた矢先に、私のコメントが原因でブログの品位を落としめたと認定されてしまいました。あの例えは私なりに必要と考えて加えたのであり、不快な思いをさせたことには何故そのような例えになったのかを誠実に説明したつもりだったので、非常に残念ではあります。
そもそも「何が下品か?」という主題と関係のないこの議論こそが品位を落としめ、読者の興味を削ぐことは理解しておりますが、何がそんなに琴線に触れたのかまるで理解できておらず困惑してあるのでコメントお許しください。言葉そのものが下品というのであれば「頭悪い」だとか「ゴロツキおたく」というコメントの方が明らかに相手を侮辱する下品な言葉にも思えます。管理人さんの感性を否定するものではありませんので、何をもって「下品」とされたのか、私のコメントがどのように捉えられたのか、少しだけ教えていだだけませんか?それには一切の反論や言い訳をいたしません。
私"軒下管理人"個人としては、理系学部卒さんの発言を直接的に下品に感じたわけではありません。
ただ、その言葉を捉えて、一連のコメント全体を揶揄するような流れになったことを、私は憂えています。
ここのようなネットの場所は、口で発した言葉が残らないのとは異なり、後に禍根を残すようなことになりかねないです。
私も過去に数多くの失言を残してしまいました。自省を込めて申し上げたいと思います。
因みに、私の勤務先の同期(年上)で、やたらダジャレの好きな方がいました。あまりにくだらないダジャレの連発でしたけど、それはそれで一つの個性と感じるようになりました。
今回のここの記事での騒動は少々悲しい状況になってしまいましたが、理系学部卒さんがそのような個性を有していることが分かりましたので、臆することなく引き続きコメントを投稿していただくよう、お願い申し上げます。
また、皆さまにおかれましては、時には過激と捉えられる発言でも、お互いさまということで、上手に受け流していただければと存じます。
内容によっては、的確に批判しなければなりませんが、皆さまの発言を尊重し、より高みを目指した議論に繋がれば、と思います。
よろしくお願いしますm(__)m。
おや、逃げるのかね ?
タンパク質と酸塩基の話題では、まだまともな返答をもらっていないが。まじめな科学的議論だが。
まずは、57、67、70.% に返答をどうぞ。
65. 管理人の1人 のようなピンボケしたコメントには付き合う暇がなく、即切るよ。
専門家ならではの説明をされてて、理解するにはかなり慇懃無礼な質問もさせてもらうことになってしまいました。
恐らく、専門家からしたらstromal cellの件は取るに足らぬかもしれませんね。
本当は、感想さんみたいに答えてくれたらすっきりしたのにと思ったのですが。
専門外からしたら、癌がOct4の発現する理由が自らの酸性外部環境を作っていることはピント来ないのですが、このやり取りの中で、癌の性質としてそのような性質があることを理解できました。
これが細胞の神秘な世界なのですね。
そして、この文献は「癌研究の文献」として特に「腫瘍(癌)の酸性環境でOct4発現が繊維芽細胞やstromal cellsに誘導される」点が明らかにされている。
今後、それが癌治療の研究に役立つ材料になるのを期待したいですね。
尚、この文献はSTAP細胞と直接関係は無いことを理解できました。
ただ癌研究でOct4ファクターに着眼してる為に、過去の同ファクター着眼の引用文献 を示しただけで、目的は違っていますね。
感想さんのように説明してくれたらなどと他人に注文を付ける前に、あなたの管理人さんたち専門家や理系学部卒さんに対する態度がいかに失礼なものだったか反省する方が先ではないでしょうか?慇懃無礼などと言っているけど、慇懃さなど微塵もない無礼そのものですよ。私はそんなに大人になれてないから、言ってしまうけれど、管理人さんたちやこのブログの他の参加者の方々が大人の対応してくれているのもわきまえず、態度を改めないなら誰にも相手にされなくなりますよ。みんな同じ人間だから感情がありますからね。相手が無礼だと答えるほうだって、ついぞんざいになり、結局無駄な手間がかかって、不愉快な思いが残るだけでいいことはひとつもありませんから。やり取りを見ている方もとても不愉快でした。
理系学部卒さんのコメントは参考になりましたよ。
m(._.)m 謝謝!
ただ管理人さんがあそこまで神経質になってたのには一寸びっくりでした。
お若いからかもしれませんけどねwww
ですので、2か所、確実に自分が間違えて答えた場所がありました。
1つ目はがんの酸性環境の件で、私は「タンパク質を分泌する」と書いてしまいましたが、重要な項目として Warberg effect は欠かせません。Warberg effect は1930年ごろに発見された減少で、酸素が十分にある環境にもかかわらず、なぜがん細胞は通常のTCAサイクルー電子伝達系を介した経路を使わずに、解糖系をメインに使うのか、という有名な話です。これによって解糖の最終産物のピルビン酸から乳酸が産生されると同時に、正常細胞では合成されない物質も産生されたりするという、特殊な代謝機構にかわっているわけですが、Warberg effect は欠かしてはいけなかったですね。すみません。ボケていたようです。
私の悪い癖なので、どんな友人ともそんなやり取りは時々やってますよ。
「なんでそうなるの」って厳しいやり取りしてます。
どうしても感情が入ってきちゃいますけどね(笑)
出来るだけアタマに来ないようにしてますけど、専門分野の話はそんなことは日常茶飯事にやってますので、血圧高めなんです。
ここでは、結構ソフトにやってるつもりなんですけどね。
気を付けます。
m(,_,)mm(u_u)mm(_ _)m
あと、間質細胞と支持細胞の件ですが、間質細胞は支持細胞の中に含まれると本で学んでおり、そのように理解していますが、がん細胞が直接接するのが間質細胞で、それ全体の構造を維持するのが支持細胞、と考えるほうが分かりやすいかもしれないと思いました。stromal という訳に難を感じたのは、「限定的になりすぎないだろうか」と思ったのも一因です。その点、支持細胞はどの組織にも存在するのと、教科書で学んだ時の知識に一致するので、自分としては用語として用いるのに安心感がありました。
stromal cellsの疑問は解消しました。
よく理解できました。
そして、いろいろと勉強になりました
m(._.)m 謝謝
ようやく収まったか。
勉強になったと言うのであれば、次回からは(とくに専門家に対して)思い込みで頭ごなしに難癖つけるのではなく、
疑問があれば最初から謙虚に教えを乞うような態度で臨んでいただきたいものだ。
○○○の件も89の 軒下管理人さんがおっしゃっているように、理系学部卒さんとしてはとくに他意のなかった○○○の例えを、あなたが後から用いて管理人さんを揶揄しなければここまでの騒ぎにはならなかったと思うよ。
しかも「言いえて妙」だとか執拗に追い打ちかけてたようだしね。
それから93の「www」にもあるような挑発的態度。
以後気をつけると申されているので、一応信じますよ。
個人的見解とのことですが、ご説明ありがとうございました。
91, 95 & 97. E=mc2さん
色々とありましたが、最後に認められる態度は敬服します。
あと、88.の自分のコメントを読み返したら、「琴線に触れる」っておかしいことに気づきました。もっと日本語の勉強をしなければいけないようです。普段日本語を書く機会が殆どないので、このブログは貴重な日本語練習の場になっています(笑)