スーシン
みなさんは四星を覚えているでしょうか? 終盤まできて剣心の仲間たちに淡々と処理されていく様子は、「分かりやすいかませ犬だ!」と強烈な印象を残したことを子供ながらに記憶しています。
この召喚獣のようなおっさん4人が「スーシン」です。最早運動の法則無視で二段ジャンプするような敵もいる中、ただ高くジャンプする事に何の意味があるのか分かりませんが、とにかく操たちを驚かす程のポテンシャルを秘めた登場をします。
さて、このスーシン、漢字は「四星」があてられていますが、命令一つで「四神」になるという、とてもどうでもいい設定があります。恐らく読者の八割はこいつらの説明より、早く縁と闘う剣心が見たいと思っているでしょう。因みにこの名称のブレブレ具合は作者のミスらしく、本来「四神」にしたかったものを「四星」にしてしまったので、このように何とも言えない説明が必要になりました。
今からこの四神と一人づつ戦っていく訳ですが……。
このかませ犬が弱い!
・青龍さん
初めに闘うのは「最も敵の技を見切るのを得意としている」青龍さん。トップバッターが斎藤なのは、斎藤一だからなのでしょうか?
得意の牙突は青龍さんが腕一本を犠牲にして、見切られました。どうやら死角に回れば避けるのも容易いそう……。そこで斎藤が取った対策法は……
顔面を鷲掴みにするでした。
そのまま顔面を掴まれて倒される青龍さん。四神一見切るのが上手い人物が、「手を使ってくるとは思わなかった」という理由で倒されたので、他の方も突然右手を伸ばすと勝てるという事になります。
・朱雀さん
ジャンプで朱雀といえば幽☆遊☆白書ですね。向こうは初期の敵に珍しく美形キャラでしたが、るろうに剣心の朱雀さんはと言うと……。
四神の中で「最も敵の技を模するを得意とする」コピータイプのキャラです。この技により蒼紫はミラー戦を持ち掛けられる事になるのですが、その対策法が……
顔面への蹴りです。
四神さんのお茶目ポイントとして、「相手は剣士なんだから剣以外使わないだろう」と信じこむ可愛らしさがあります。そうでないと、余りに手と足という原始的な攻撃に弱すぎる……。
・スピード解決白虎さん
白虎さんは「四神の四ツ子の中で最も激しい攻撃を得意とす」らしいです。上二人の小賢しい戦法と違い、パワーのみに振った相手に左之助は……
「グダグダうるせェ! うざってェんだよ!」とすかさず殴り返します。どうやら最も激しい攻撃を得意とす朱雀さんの技は、左之助に全くダメージを与えられないそうです。最も激しい攻撃でも無理という事は、こいつら4人は理屈的にどう頑張っても左之助一人倒せないという事になります。
・玄武さん
次は「四神の中で最も思慮深い闘いを得意とす」玄武さんです。明らかに余ってたからつけた特徴が最高ですね。「お前が一番みっともないぞ!」と怒られていますが、全員等しくみっともないので安心して欲しいです。
そんな玄武さん、伸縮自在の六節棍という技で弥彦を追い詰めるのですが……
先っぽを抑えられて武器が無力化されます。明らかに無理がある図に見えますが、剣心が正解と言っているので正解なんでしょう。この後武器が破壊され弥彦に負けます。
つまり、最も思慮深い玄武さんが弥彦に負けたということは、4人全員弥彦以下の頭脳という事になります。なんて哀しい集団なんでしょう……。
これにより四神は、頭脳は弥彦以下であり、左之助にはどうあってもダメージを与えられず、突然顔面を掴まれたり蹴りを入れられたりすると、手も足も出ない集団という事になりました。
終わりに
和月先生は単行本のオマケなどで、こいつら失敗キャラだなと堂々と語ってくれるのも魅力ですが、四神のような印象深いかませ犬も少ないでしょう。僕はそんな突然るろ剣と全く関係のない、ギャルゲの話やゲッターロボの超合金を買った報告を単行本に挟む和月先生が大好きです。
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