皆様こんにちは。
先日の予告通り今回はドラマの作り方。
とは言ってもこのブログシリーズ、いくつか読んでもらえば解る様に
現場で見たり感じた事からブログにしてるのでプロの方からみたら
勘違いや間違いもあるかもしれません。
あくまで未経験者が感じたブログです。
そして伝えたいことは
現場でテレビを作っているスタッフさんがどれだけ凄くて
大変かが伝わればと思って書いています
またその結果、自分達で作品を作ったりする時にほんの少しでも参考になればたくさんの手間暇かけたかいが有ります。
と言う事で
ドラマの作り方。
地上波2時間ドラマで例えると…
CMなど有るので実際は90分ぐらいの尺(長さ)でしょうか?
撮影日数は約14日位(週一の連ドラわかりません。あくまで2時間ドラマ…)
拘束時間一日平均8時間位。
ドラマの中では10秒位のシーンでも車で往復1時間かけて行って20分ロケとかあります。
だから何気なく過ぎるワンシーンでも物凄いコストがかかっています。
ちなみに現場で動くスタッフは40人位はいそう。(数えた事無いから…感触)
ざっと現場スタッフのピックアップ…
プロデューサー、アシスタントプロデューサー、監督、助監督、スクリプター、撮影カメラマン,
フォーカスマン、撮影助手、VE、照明、照明助手、録音、録音助手、美術、装置、装飾、装飾助手、持道具、衣装、スタイリスト、メイク、スチール、監修、制作、進行、などなど役職・担当だけでもこれだけあって一つの役でも数人いたり、助手さんなどはさらに数人いたりしますしそこへマネージャーさんや事務所のスタッフさんとか…
とにかく凄い人数が一斉に動いています。
ワンシーンごとの撮影の流れは…監督を中心にスタッフと役者による段取り説明。
段取りに基づくテストが数回。
そして本番。(時間がないとか一発で行けそうな時は本テスとかもアリ)
※本テス
テストなんだけど録画しておいて上手くいったらそれをOKテイクにしてしまう事。
ほとんどこの段取りで役者さんはじめカメラマンや助監督さんなどの
全スタッフが監督のイメージをつかんでそれぞれの役割で素早く動きます。
たとえば録音部・撮影部は収録ケーブルが画面に映らない様に急遽監督のイメージに沿ってケーブルを屋外に這わせ直して、ベースから窓の外を経由して撮影する事も珍しくありません。
ベースとは…
ドラマや映画などの撮影ではカメラに映像ケーブルをつなぎ撮影に影響のない場所に収録機材を置いて映像を監視するVEさんが録画の操作をします。
カメラ側の録画機能はまず使いません。
明るさや色合い、微妙なノイズ、反射物への映りこみチェックなど
映像の監視人(VE)が目を光らせるためにベースで収録します。
話は変わり
この様な
ドラマ撮影に入るにはその何倍もの事前準備が必要です。
例えば
主人公が旅先の駅から出て来てバスに乗るまでの1分に満たない一連のシーン。
まず
どこの駅でロケをするか?
何時から何時迄の時間か?
混乱を避ける為に周辺イベントや時刻表を確認する。
一般人は映せないのでエキストラは何人必要か?
カメラの撮影の際にはイントレ等特機は必要か?
改札機を通過するなら入場券はエキストラを含めて幾らかかるのか?
バス停は協力してもらうのか?
架空のバス停を持ち込むのか?
ラッピングバスは駄目なので手配するのか、
ロケバスや機材車等の駐車場はどうなるのか?等…
思いつくだけでもこれだけ有りますね。
いかに事前準備やロケハンが重要かわかると思います。
それでも当日現場で交渉したりクレーム来たり時間が合わなかったり
思うように行かない事も有ります。
そのような事を極力避ける為、撮影スケジュールとか香盤表等の
資料を作成します。
全ての基となる台本と撮影スケジュール表。
実例として
柴崎コウさんの[ひと恋めぐり]のPVを使って説明します。
なおこれもあくまで創造ですので実際のPV製作の現場とはまったく違うことを
ご了承ください。
台本はO`sEditor2で作成させていただきました。
台本作成に特化したソフトです。
台本を読み込んでシーンを大きく分けます。
・オフィス街
・海辺
・杏の部屋
・電車の中と駅
・公園と国道
・橋
仮に一日で一気に撮影するとします。
(移動時間考えると実際は2日かな?)
で時間帯とかスケジュールとか諸々考慮して撮影スケジュールを立てます。
(なるべく役者さんの待ち時間を減らすようにできればなおよし)
ちなみに下記撮影スケジュールのロケ場所はほとんどインチキ:適当です
このようなスケジュールに沿って役者さんの待ち時間の少ない入り時間やロケ現場の進行の目安撮影のシーンやカットの抜けなどを防いで効率よく撮影を進めます。
表の見方は
左から
時間 ロケ地 シーンの場面 設定が昼か夜か 台本上のページ数の目安 シーンナンバー
演者さんの出演部分に○ 忘れがちな小道具などの備考
下段は演者さんの入り時間と場所です。
この場所はメイクや出番まで待機する場所です。
このようにPVを例にしましたが実際のドラマも同じような感じで制作されています。