シリア情勢につき、取りまとめたところ、断片的ながら、次の通り
・ダマス近郊で長いこと政府軍に包囲、封鎖されていたダリアからの住民と反政府軍戦闘員と家族の引き上げが始まったことは、さきにほうこくしましたが、28日早朝15両のバスからなる最後の引揚者が、ホムスからイドリブに向かい、ダリアは戦闘員及び元からの住民が、総ていなくなったとのことです。
この車列には937名の戦闘員、97名の女性、104名の児童が乗っていた由。
政府軍もダリアが完全にその支配下にはいったと発表した由。
・これで、長いこと厳しい封鎖に耐えた住民等も、ようやく封鎖から解放されたことになりますが、この住民の引き上げについては、反政府派の中にも、ダマス周辺の人口構成を変更するとの政府の計画に、したがったものとの批判もあるほか、アラブ連盟も事務局長が、同様に現地の人口構成を変更するものとして留保を表明し、国際法に違反すると批判した由
(アラブ連盟がこのような批判を口にするのはある意味では全く理解できないことでもないが、では厳しい封鎖で飢えに苦しんでいた住民等のために、アラブ連盟やアラブ諸国が一体何をしたというのでしょうか?)
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/8/28/داريا-تخلو-من-سكانها-بعد-خروج-آخر-قافلة
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/08/28/الجامعة-العربية-تتحفظ-على-اتفاق-النظام-والمعارضة-بداريا.html
・(トルコ軍と自由シリア軍のharablus制圧に 関して、al qods al arabi net が報じるところ)
トルコ軍は、jarablus 侵攻の10日前から秘密の準備で始まったが、トルコ軍は自由シリア軍を、2の検問所からトルコ領内のqarqamish に集合させ、jarablusの70のIS目標を大砲や、ミサイル、航空機で攻撃し、その後450名の特殊部隊が重要拠点を占拠し、それに続いて2000名の自由シリア軍が介入したが、同市の制圧は12時間で終了した。
自由シリア軍は西と南の2方面からトルコと有志連合空軍の支援を得て侵攻した。
自由シリア軍の幹部は、作戦の第2段階は、南のmanbij への侵攻と西方のal raiへの侵攻であるとして、自由シリア軍はmanbij 軍事評議会を認めていないとしている。
ISが戦闘らしい戦闘もなしに撤退したのは、トルコ軍および自由シリア軍をmanbij作戦で、YPGと闘わせて、イラクでモースルに対する大きな圧力に直面している、ISに対する圧力を軽減するためと見られている。
他方アメリカは、クルド人、特にYPGの夢を壊したが、彼らはこれまで、ISに対する同盟者として、YPGしか有していなかったのに、トルコとそれに支援されたアラブ人の存在に気が付いた可能性がある。
http://www.alquds.co.uk/?p=588526
・huryiet 紙がトルコ軍筋から入手した情報によると、トルコ軍は米国等と協議して、2年前からjarablus からISを排除する作戦を検討していたが、軍内部のギューレン主義者が、準備不足等の理由を付けては、作戦の開始を遅らせてきた由。
特に重要な役割を果たすべき特殊部隊の前司令官が、延期させる役割を果たしていた由
(この報道は、最近なんでも悪いことは、クーデター未遂者たちのせいにする、トルコ政府の宣伝の臭いが強いが、取り敢えず報道のまま)
http://www.hurriyetdailynews.com/turkish-operation-in-syria-stalled-for-over-two-years-due-to-feto-linked-soldiers.aspx?pageID=238&nID=103285&NewsCatID=510
・27日政府軍機がアレッポの反政府軍支配地域に、樽爆弾を投下し、住民15名が死亡し、多数が負傷した。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/08/27/قصف-وحشي-للنظام-على-حلب-ببرميلي-متفجرات-يحصد-15-قتيلا-.html