シンガポール ジカ熱に41人の感染確認 国内感染か

シンガポール政府は、蚊を媒介して感染するジカ熱に、屋外で働いていた建設作業員など41人が感染したと発表し、いずれも感染が拡大している中南米への渡航歴が確認されていないことから、国内で感染が広がったものと見て、感染経路の特定を急いでいます。
シンガポール保健省が発表した声明によりますと、ジカ熱への感染が確認されたのは、シンガポール中心部の屋外の建設現場で働いていた外国人の作業員や同じ地区に住む住民合わせて41人で、このうち34人はすでに症状が治まっているということです。
41人はいずれも、ジカ熱の感染が拡大している中南米などの地域への渡航しないまま、今月下旬から発熱などの症状を訴えたということで、保健省ではシンガポール国内で感染したものと見て、感染経路の特定を急ぐとともに、ほかにも感染した人がいないかどうか検査を続けています。

シンガポールではことし5月にも、ブラジルに渡航した男性が帰国後にジカ熱を発症しましたが、国内での感染が確認されれば今回が初めてとなります。WHO=世界保健機関によりますと、ジカ熱は東南アジアでもインドネシアやタイ、フィリピンなどで国内での感染が報告されていて、各国が警戒を強めています。