【ヤクルト】小さな大投手だ!石川、球団3人目の通算150勝「全員に感謝です」

2016年8月28日6時0分  スポーツ報知
  • 通算150勝を達成した石川は、花束を手につば九郎と並んで笑顔を見せた

 ◆阪神2―5ヤクルト(27日・甲子園)

 ヤクルト・石川が8回2/3を6安打2失点で今季6勝目を挙げ、通算150勝を達成した。球団では400勝投手・金田正一、松岡弘に続く3人目の快挙を達成した。

 頭の中を感謝の思いが駆けめぐった。石川が9回途中2失点で6勝目。王手をかけてから5度目の挑戦で、球団史上3人目の通算150勝を達成した。

 「いつも応援してくれる妻と2人の子供に『ありがとう』と伝えたい。新人の時から使ってくれた監督やコーチの方々、守ってくれる野手のみんな、裏方さん。全員に感謝です。自分一人ではできないことだから」

 この日は、シンカーなどを低めに集める本来の投球。6回には3者連続三振を奪った。今季初完投こそ逃したが「そこでうまくいかないのが僕なのかな」と笑った。

 6月上旬に左ふくらはぎ痛で約1か月半、戦線を離脱した。「走れなくなったら終わりだから」と、2軍では練習開始の1時間以上前から走った。「30歳の前と後だと、1勝する大変さが全然違う。きついと言って、暗い顔をしていてもつまらない。どうせなら、楽しい顔してやった方がおもしろいから」。自分と向き合って、土台から作り直した。

 今季は筋量を1・5キロ増やしてスタート。春季キャンプでは、新球の握りも試した。衰えない向上心、そして「大きいやつには負けたくない。その気持ちが原動力です」。約1700グラムの未熟児で生まれた。今も167センチと小柄だが、大きな心が、36歳左腕をここまで強くした。

 チームは4連勝で4位浮上。CS進出も狙える位置につけた。「夢はでっかく200勝。やめるまで一つでも勝ちたい」と石川。大きな野望へ、再び走り出す。(中村 晃大)

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