小池百合子・東京都知事は26日午後、定例会見で、都民第一の都政を目指す「都政改革本部」を9月1日付けで設置し、同日、第1回目の会議を開くと発表した。会議は報道陣にも公開し、インターネットでの中継も行う。小池都知事は、「この本部を土台として、政策や制度などをチェックして改革を実行する装置が整った」と意気込みを示した。

【中継録画】リオ五輪から帰国 小池百合子都知事が定例会見

当面は東京五輪や情報公開が議題に

[写真]9月1日付で都政改革本部の設置を明らかにした小池百合子都知事

 都政改革本部は、小池都知事が本部長。副知事と全局長が本部員となり、全庁横断的に都政の課題の実態調査や整理、改善策の検討を行う。

 第1回目の会議は、当面取り組むテーマや改革の視点などを議題に掲げる。まずは東京五輪や情報公開が主要テーマになるとみられる。東京五輪をめぐっては、エンブレム問題や新国立競技場問題などが世間をにぎわした。これらを含めて問題点がどこにあったのか、どう解決していくか検討を進める。

 会議終了後には、都が五輪向けに整備している新しい恒久施設のうち、準備が先行している海の森水上競技場など3施設と選手村の予定地を小池都知事が視察する予定。

 小池都知事は「リオの出張では、新しい恒久施設が大会のレガシーとしていかに都民に活用されるかが大切だとあらためて感じた。今度は東京がどうなっているのかを一つずつ見ていきたい」と述べた。

 同本部設置に向け、特別顧問や特別参与も置く。前回(8月12日)の定例会見では、慶応義塾大学総合政策学部の上山信一教授ら5名を顧問就任予定者としていた。この日の会見ではこれら5名を特別顧問として、さらに新たな就任予定者として、中央大学法学部の工藤裕子教授、一橋大学国際・公共政策研究部の佐藤主光教授、イオン特別顧問でLIXILグループの山梨広一取締役、SBIホールディングスの飯塚正史顧問の4名を追加したほか、特別参与の就任予定者として経営コンサルタントの町田裕治氏、グレートジャーニーの安川新一郎代表の2名を公表した。特別顧問9名、特別参与2名の人事は、9月1日に発令予定。

(取材・文:具志堅浩二)