タカマツ「金」奥原「銅」に味方した“レフェリーの選択”

日刊ゲンダイ / 2016年8月27日 9時26分

写真

バドミントン女子ダブルスで優勝したタカマツ(C)真野慎也

「世界ランク1位は恐れ多いと思っていたが、真の世界一になれた。素直にうれしい」――。

 バドミントンで日本勢初の金メダルを獲得した女子ダブルスの高橋礼華(26)、松友美佐紀(24)組が喜びを口にした。

 25日、バドミントン日本代表9人が都内で会見。「タカマツ」ペアは、「今は世界選手権が一番取りたいタイトル。団体戦も含めてタイトルは全て取りたい」と早くも次の目標を口にした。今後は凱旋試合となる9月のジャパン・オープンなどに出場し、来年の世界選手権(スコットランド・グラスゴー)出場を目指す。

 今大会は、奥原希望(21)も女子シングルスで日本勢初のメダル(銅)を手にしたが、レフェリーの判断が日本勢への追い風になったようだ。

 バドミントンの試合は、空調によって生じる風向きなどを考慮して、レフェリーが使用するシャトルを決める。風の強弱によってシャトルはまちまちなのだ。

■飛ばないタイプ 

 リオの会場は、空調の関係からコート上に風が吹いていたため、比較的、飛ばないタイプのシャトルを選ぶレフェリーが少なくなかった。これが日本勢には有利に働いたという。

 日本代表の朴柱奉監督(51=写真・円内)は、「それはあくまでも勝因の一つに過ぎませんが」と言って、こう説明する。

「飛ばないシャトルは強打してもスピードが出ない。海外勢に比べてパワーで劣る日本の選手がスピードで圧倒されるケースが少なくなるのです。使用するシャトルはレフェリーが決めるので選手はコートに入るまで分かりません。シャトルにしっかりと対応したこともメダル獲得の要因です」

 高橋、松友組、奥原ともメダルを取るに値する実力の持ち主とはいえ、今大会はレフェリーと運も味方に付けたと言えそうだ。

日刊ゲンダイ

トピックスRSS

ランキング