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悪役令嬢が妙に優しい。 作者:ねむり(旧いのり。)

第1章 高校2年生 1学期

28/28

第27話 総合健康診断――体力測定。(Side 和泉)

 もうダメ。
 無理。

「あはは、意外だなあ」
「一年の時、初めての体力測定の時も言われました」

 ころころと笑う飛鳥に、何とか言葉を返す。

 全身が酸素を欲している。
 筋肉が悲鳴を上げている。
 つまり、私は疲労困憊だった。

「お姉様の唯一の欠点ですわね」
「で、でも、そのギャップがいいと思います」

 仁乃の率直な言葉に、遥がフォローを加えてくれる。

「仁乃、50mのタイムはどうでしたか?」
「7秒11でしたわ」
「す、凄いですね!」

 去年よりもかなり早い。
 日々のトレーニングの賜物だろう。

「でもまだまだですわ。さっき若葉とすれ違いましたけど、7秒15だったそうですわ」
「勝ってるじゃない」

 飛鳥が不思議そうな声を出した。

「一年違うのに0.04秒しか違わないということは、来年にはもう追い抜かされているということですわ。高校生の一年というのは大きいのでしてよ?」
「へー」
「飛鳥はどうでした?」
「ボク? 8秒98だったかな?」
「普通ですわね」
「和泉は?」
「聞かないで下さい」

 11秒の壁は破ったとだけ言っておこう。
 来年は一桁に挑戦だ。

「和泉は今年もばたんきゅうなのね」
「はいタオルです」
「ギャップ萌え」

 三人組はまだまだ余裕そうだ。
 さすがテニス部。
 運動部は伊達ではない。

 私はこの後も続きがあると思うとぞっとする。
 中でも私が一番嫌なのが――。

「これね……」
「次はシャトルランかあ」

 20mシャトルラン。

 CDから流れる音楽に合わせて、20m幅に引いたラインを往復した回数を記録するもの。
 往路は電子音の「ドレミファソラシド」、復路は電子音の「ドシラソファミレド」の音階が1オクターブ鳴り終わるまでに反対側のラインに到達するように走る。
 音階は約1分ごとに短くなり、2度続けて音階に合わせてラインに到達できなくなった時点で失格となる。
 到達に成功した回数を記録するのだが――。

「これひたすら疲れるんですよね……」
「ボクもあんまり好きじゃない」

 去年はしばらくあの音階の音がトラウマになったほどだ。
 まあ、すぐ脱落するのだけれど、限界までずっと頑張らなければならないという点で50m走よりもたちが悪い。

「2年B組、用意して下さい」
「諦めて走りましょうか」
「そだね」

 今年は何周できるかしら……。


◆◇◆◇◆


「で、今年も結局このざまか」
「うるさいです冬馬。ほっといて下さい」

 ぐったりと机につっぷしている私を、冬馬が容赦なく酷評した。

 総合健康診断の日は部活がおやすみなので、せっかくだからとみんなで食堂へやって来た。
 食堂は混んでいたけれど、運よく団体さんが帰った後に滑り込み、全員で固まって座ることができた。

 メンバーは、冬馬、ナキ、嬉一、誠、恭也くん、仁乃、飛鳥、佳代、実梨、幸、遥、若葉ちゃん、沙耶ちゃんである。

「和泉も今日ばかりはダメだな」
「お姉様は他が全て優れているんですから、いいんですのよ」

 淡々と言う誠と、フォローしてくれる仁乃。
 この二人は両方共スポーツ万能である。
 今日はむしろ晴れ舞台だっただろう。

「文武両道のバケモンもいるけどな」
「若葉、そりゃあオレのことか?」
「他に誰がいるんだっての」

 若葉ちゃんと冬馬が何やら言い合っている。
 私はよく知らないけれど、どうもこの二人、先日何かあったらしい。

「委員長はどうだった?」
「えっ!? あ、はい! えと、普通でした……よ?」
「何で挙動不審なのー?」
「そ、そんなことありません」

 嬉一を意識しまくりの遥が、恭也くんに突っ込まれてしどろもどろになっている。
 がんばれ、遥。

「みのりん。私たちは普通でいいわよね」
「そうだね」
「しかし佳代ちゃんはみのりんにスタイルで負けているのであった」
「幸!」

 三人組は平常運転である。
 そう、実梨さんは凄いのだ。

「飛鳥はスポーツどうなん?」
「うーん。好きだけど得意ではないって感じかな」
「そうなんか」
「夏になるとボク、あまり外出られなくなるからね。やりたくても出来ないっていう状況になると、自然と欲求が生まれてくるもんなんだよ」

 飛鳥はアルビノである。
 アルビノは色素が少ないため、夏の紫外線は大敵だ。
 彼女は夏の間も長袖で過ごすのだろう。

 ゲームの世界では記号というかステータスに過ぎなかった要素けど、実際に生きている彼女にしてみれば大変なハンデである。
 難儀なことだ。

 ふと、沙耶ちゃんが一言も口をきいていないことに気づいた。
 黙々と食事を口に運んでいる。

「沙耶ちゃんは運動得意ですか?」
「……いえ、あまり」
「そうですか。私と仲間ですね」
「和泉様は勉強がお出来になるじゃないですか」
「そうですね。そちらは比較的得意です」
「むしろ、運動以外何でも出来ますよね? 私なんかとは全然違います」

 そう言って再び食事に戻ってしまった。

 うーん。
 嫌われているなあ。

 どうも沙耶ちゃんはコンプレックスを抱えているらしい。
 より正確にはインフェリオリティーコンプレックスか。
 簡単に、劣等感といった方が分かりやすいかもしれない。

 気持ちは分かる。
 姉があれでは、そりゃあ悩みもするでしょう。
 冴子様はちょっと優秀すぎる。

 沙耶ちゃんは沙耶ちゃんの良さがある――なんて言いたいけれど、そんなことを口に出来るほど、私は彼女を知らない。
 誰か上手いこと彼女の気持ちを解きほぐしてくれる人はいないのだろうか。

 そんなことを考えながら、早くも筋肉痛になり始めた腕に鞭打って、私は食事を口に運ぶのだった。
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