8月は過去最悪の猛暑が韓国を襲った。今年夏に熱射病などで病院に搬送された患者は23日現在で2049人を数え、例年に比べ2倍近くに達した。また、家畜や養殖場の魚が大量死し、少雨によって全国の農地では作物が枯れている。
1カ月近く続いた猛暑は1907年10月に気象観測が始まったソウルで過去108年間で最悪となった。気象庁によると、8月1-23日のソウルの最高気温は平均34.5度で、過去最高だった1994年8月(32.9度)をはるかに上回った。これは平年(1981-2010年の30年平均)を4.3度も上回る。
猛暑による死者も過去最高を記録するとの見方が出ている。年初来、猛暑による直接的な死者だけで既に17人が出ている。猛暑に詳しい気象庁のキム・ジヨン博士は「94年の猛暑では、心血管系、呼吸器系などの疾患患者を含めると、全国で3384人が死亡したとの分析がある。今年は今後分析が必要だが、それに匹敵する死者が出た可能性がある」と指摘した。
今年8月の猛暑は気象庁が10日間のうちに4回も終息時期を修正するほど予想が難しかった。暑さが長引く中、韓国では姿を消したとみられていたコレラ患者が15年ぶりに発生したほか、全国各地の学校で集団食中毒患者が続出している。気象庁は週末の27日ごろに猛暑や熱帯夜が解消すると予報している。予報通りならば、猛暑の終息まであともう少しの辛抱だ。