日本人のルーツ解明へ 3万年前の航海さらに挑戦を
およそ3万年前、人類はどのようにいまの台湾から沖縄に渡ったのか検証しようと、先月、「草の舟」による実験航海に挑戦した国立科学博物館などのグループが報告会を開き、グループのリーダーは、次は別のタイプの舟を試みるなど、日本人のルーツの解明に向けてさらに挑戦を重ねていきたいと決意を述べました。
人類史を研究している国立科学博物館などのグループは、十分な道具もなかったとされるおよそ3万年前の状況を想像して、長さ6メートル余りの「草の舟」を作り、先月、沖縄県の与那国島から西表島まで、およそ75キロの実験航海に挑みましたが、舟は潮に流され、半分以上の区間で自力での航海を見合わせる結果となりました。
27日、東京・上野の国立科学博物館で、実験航海の資金を提供した人たちへの報告会が開かれ、リーダーを務める国立科学博物館の海部陽介さんは、「草の舟」は浮く力や安定性にすぐれていることが確認できた一方、時間がたつほど水を吸って重くなり、スピードが落ちることが分かったと総括しました。
そのうえで、海部さんは、次は潮の流れに負けないよう竹を使ったいかだを試みるなど、日本人のルーツの解明に向けてさらに挑戦を重ねていきたいと決意を述べました。
海部さんは「航海そのものはうまくいかない部分があったが、何を分析すべきかがよくわかり、さらに時間をかけて、着実に検証していきたい」と話していました。
27日、東京・上野の国立科学博物館で、実験航海の資金を提供した人たちへの報告会が開かれ、リーダーを務める国立科学博物館の海部陽介さんは、「草の舟」は浮く力や安定性にすぐれていることが確認できた一方、時間がたつほど水を吸って重くなり、スピードが落ちることが分かったと総括しました。
そのうえで、海部さんは、次は潮の流れに負けないよう竹を使ったいかだを試みるなど、日本人のルーツの解明に向けてさらに挑戦を重ねていきたいと決意を述べました。
海部さんは「航海そのものはうまくいかない部分があったが、何を分析すべきかがよくわかり、さらに時間をかけて、着実に検証していきたい」と話していました。