日韓通貨スワップ協定再開に向け議論開始で合意

日韓通貨スワップ協定再開に向け議論開始で合意
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日本と韓国の財務相が協議する「日韓財務対話」が27日にソウルで開かれ、両国の関係悪化などを背景に去年終了した、緊急時に通貨を融通しあう「通貨スワップ協定」の再開に向け、議論を始めることで合意しました。
韓国のソウルで開かれた「日韓財務対話」には、日本から麻生副総理兼財務大臣、韓国からユ・イルホ(柳一鎬)副首相兼企画財政相、それに両国の財務当局者が出席しました。

日本と韓国は、金融市場が混乱し、外貨の確保が困難になった場合などにドルなどの通貨を融通しあう「通貨スワップ協定」を結んでいましたが、両国の関係悪化などを背景に、去年2月に終了しました。
27日の協議では、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱決定など世界経済の先行きに不透明感が増す中、韓国側から通貨スワップ協定の締結が提案され、日本として、協定の再開に向けて議論を始めることで合意しました。

財務対話のあと、麻生副総理は記者団に対し、「日韓両政府とも経済の協力を強化する必要があり、地域の金融市場の安定にも有益だと判断し、このタイミングで合意した」と述べました。
また、韓国のユ・イルホ副首相兼企画財政相は記者団に対し、「両国の経済協力の象徴的な意味として、きょう、韓国側から日本側に通貨スワップ協定の議論を開始することを提案して日本が合意した」と述べ、通貨スワップ協定の再開に向けた議論を始めることで合意したことを明らかにしました。

このほか、協議では、弾道ミサイルの発射などを繰り返す北朝鮮に対し、日韓両国が懸念を共有したうえで、国際的な制裁の着実な実施が重要だということでも合意しました。