リオ五輪:「朴泰桓」後の韓国競泳界を襲う厳し過ぎる現実

選手用プール不足…飛び込みウ・ハラム以外は決勝進出ならず
指導者の実力不足…選手数は日本の100分の3
連盟は不正で管理団体の支配下

 韓国の競泳界は今回のリオ五輪で「朴泰桓(パク・テファン)後」について新たに取り組まなければならないという痛い教訓を得た。

 朴泰桓を含め、競泳種目で韓国から出場した選手8人(男子3人・女子5人)は1人も決勝に上がれなかった。競泳韓国代表で決勝に上がったのは男子高飛び込みのウ・ハラム(18)だけだった。競泳は合計46個の金メダルが用意されている。韓国はそんなにある金メダルの1つはおろか、そばにも近づけなかった。

 朴泰桓が韓国競泳界に初の五輪のメダル(自由形400m・金)をもたらした2008年の北京五輪から8年が過ぎた。韓国競泳界はなぜ、朴泰桓という世界的な選手が登場した後、前進するどころか逆に後退しているのだろうか。

 その原因について、競泳界関係者は「『朴泰桓錯覚効果』が消えたからだ」と口をそろえる。

 韓国代表のコーチを務めたことがある指導者は「朴泰桓は『突然変異』だ。韓国競泳界のインフラや選手育成構造は、世界の競泳先進国と比べものにならないほど遅れている」と説明した。

 エリート・スポーツの中心を担う代表だが、選手たちに避けられる対象になっている。競泳選手の親たちはライバル選手が代表に選ばれると喜ぶという。あきれたことに、「代表になったら記録が落ちて戻ってくる」というのだ。

 競泳界には「競争力のない指導者も代表不振の原因」という声もある。朴泰桓が韓国人コーチとは別に外国人コーチの指導を受けていることも、韓国人指導者が世界の競泳の潮流に全く追いつけていないからだ。

イム・ギョンオプ記者
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