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アフリカに3兆円投資 官民・3年で

スピーチする安倍首相=ナイロビで2016年8月26日、AP

アフリカ開発会議で基調演説、方針表明へ

 【ナイロビ前田洋平】安倍晋三首相は27日午前(日本時間27日午後)、ケニアの首都ナイロビで開幕する第6回アフリカ開発会議(TICAD6)で基調演説し、今後3年間で民間資金を含めて総額300億ドル(約3兆円)規模でアフリカに投資する方針を表明する。産業の基礎を支える人材や感染症専門家の育成をはじめ約1000万人の人づくりに取り組む考えも打ち出す。

     首相はアフリカで初めて開催するTICAD6を「日本とアフリカ諸国の関係の新たな幕開け」と位置付け、資源価格の低迷やエボラ出血熱、平和と安定などアフリカが直面する課題をともに解決していく姿勢を強調する。

     2013年のTICADで、日本は5年間で約3兆2000億円の支援を表明した。今回の300億ドルについて首相は演説で「3年前のプランを充実、発展させる日本の新たな約束」と説明する。インフラ整備には3年間で約100億ドル(約1兆円)を拠出する。

     首相は、日本とアフリカの経済関係を強化するため「日アフリカ官民経済フォーラム」を常設することにも言及。フォーラムは、日本の閣僚や経済団体、企業のトップが3年に1回、アフリカを訪れ、投資環境改善などを協議する場になる。

     3年間の人づくりに関しては、将来の職長、工場長など現場指導者を1500人、感染症の専門家らを2万人育成するほか、基礎的保健サービスを受けられる人口を200万人増やす。

     一方、豊富な資金力でアフリカに進出する中国を念頭に、首相は「日本は太平洋とインド洋、アジアとアフリカの交わりを、力や威圧と無縁で、自由と法の支配、市場経済を重んじる場として育てる責任を担う」と述べ、民主主義、法の支配、市場経済のもとでのアフリカの成長に貢献する考えを示す。

    安倍晋三首相の基調演説(骨子)

    ・アフリカの国連安全保障理事会常任理事国入りを支持

    ・日アフリカ官民経済フォーラムを設立

    ・感染症対策を強化

    ・今後3年間で約1000万人の人づくりを実施。官民で総額300億ドル規模を投資

    ・アジアとアフリカをつなぐ二つの大洋(太平洋、インド洋)を平和な、ルールの支配する海に

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