食べて支援…名物パスタのアマトリチャーナ
多数の死者出したアマトリーチェ村 広がる義援金寄付運動
【ローマ福島良典】被災地名産のパスタを食べて支援しよう−−。イタリア中部地震で200人以上の死者を出したアマトリーチェ村の被災者を支援するため、名物のパスタ「アマトリチャーナ」を食べて義援金を寄付する運動が首都ローマなどで広がっている。
発案者は食べ物ブログを運営するグラフィックデザイナーのパオロ・カンパーナさん(45)。地震が発生した24日に「行動しよう」とフェイスブックで呼びかけ、趣旨に賛同したレストラン約3000店が運動に参加している。
アマトリチャーナ1皿につき客と店が1ユーロずつ計2ユーロ(約230円)をイタリア赤十字に震災義援金として寄付する仕組みだ。
アマトリチャーナは、炒めた塩漬け豚肉とタマネギをトマトソースで煮込み、ローマ近郊の特産チーズをかけたパスタ料理。名前の由来の地であるアマトリーチェでは今月27〜28日に「第50回アマトリチャーナ祭り」が開かれる予定になっていたが、直前の24日に震災に見舞われた。
ローマ中心部のレストランでアマトリチャーナを食べていたステファノさん(50)とセレナさん(49)は「被災地への連帯を表明したいと思って注文した。それにおいしいから」。店員のイラリアさん(31)は「地震後、運動を知ってアマトリチャーナを注文するお客さんが多い。被災地支援に少しでも貢献するため、8月末まで続けたい」と話していた。