山本農相「諫早湾を開門せず沿岸4県の理解得たい」

山本農相「諫早湾を開門せず沿岸4県の理解得たい」
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山本農林水産大臣は就任後初めて、長崎県にある諫早湾干拓事業の干拓地を視察し、「開門はしない前提で沿岸4県の理解を得られるよう努力したい」と述べ、排水門の開門はせずに和解の合意を目指す考えを示しました。
諫早湾干拓事業をめぐっては排水門を開門するかどうかを争点に、国、漁業者、干拓地の農業者の三者が裁判で和解協議を行っていて、国は、開門しない代わりに有明海の漁業環境を改善する基金を設置する案を示しています。
山本農林水産大臣は27日、長崎県にある諫早湾干拓事業の干拓地などを視察し、農業者などからは「生活を維持するためにも、排水門を開門しないでほしい」といった要望が出されました。
このあと、山本大臣は、長崎県の中村知事らと会談し、「問題解決のため、漁業者の意見に配慮しつつ、粘り強く努力していく」と述べました。
これに対し中村知事は、「開門すれば積み上げてきたものが振り出しに戻る。なんとしても避けてもらいたい」と要望しました。
会談のあと、山本大臣は記者団に対し、「国が示した案に基づき、開門はしないという前提で沿岸4県の理解を得られるよう誠心誠意、努力していきたい」と述べ、排水門の開門はせずに和解の合意を目指す考えを示しました。