ミャンマー地震 ユネスコ専門家が被害受けた仏教遺跡を視察

ミャンマー地震 ユネスコ専門家が被害受けた仏教遺跡を視察
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ミャンマー中部を震源とする地震で、大きな被害を受けた世界的な仏教遺跡のバガンに、ユネスコ=国連教育科学文化機関の専門家が入り、軍事政権時代にコンクリートなどを使って遺跡の修復や復元を行ったことが被害を大きくした可能性があるという分析を示しました。
ミャンマー中部を震源に今月24日に発生したマグニチュード6.8の地震では、少なくとも3人が死亡し、世界的な仏教遺跡のバガンも大きな被害を受けました。
これを受けて文化遺産の保護に取り組むユネスコの専門家が、26日午後、現地入りし、被害が深刻だった寺院を視察しました。
専門家は1000年近く前に作られた寺院の基礎部分が、ほぼ無傷な一方で、軍事政権時代に復元された鉄筋コンクリート製の塔が崩れ落ちていることを確認し、当時の遺跡の修復や復元の方法に問題があり、被害を大きくした可能性があるという分析を示しました。
また、損傷した仏塔などの修復や復元についてはまず安全性の確保と慎重な調査が必要だとして、ミャンマー政府への勧告には数か月かかる見通しを示しました。
ミャンマー政府は、かねてよりバガンの世界遺産への登録を目指してきましたが、今後の対応については地震の被害調査やユネスコの勧告を受けて検討するものとみられます。