バカの貧困

画像: photo AC: しみるけい さん

2016.08.21

ライフ・ソーシャル

バカの貧困

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 芸術学部 哲学教授

/自分自身の現実の生活の貧しい者ほど、他人のものごとを追い、プロスポーツやアイドル、マンガやアニメ、スマホにはまる。だから、貧乏人ほど、部屋の中はガラクタだらけ。おまけに、それらは、ギャンブル同様、一時的に内的昂奮を誘発する一種の麻薬で、中毒性があり、いよいよ生活を悪化させる。/


 このバカたちにカネを湯水のごとく注ぎ込んで、むりやり回しているのが、文化大国とやらの日本経済。だが、虚構のソフトの大量生産だけでファンダメンタル(実体経済)の向上が無い以上、このキリギリス国家は、生活保護や奨学金貸与などへの大盤振る舞いは、いずれ限界に達する。そのとき、富裕層、というより、まともな中間残留層は、自業自得の自己責任、と言って、貧困層の援助を拒否するだろう。趣味だ、文化だ、生活のうるおいだ、などと屁理屈を言って、ろくな稼ぎもないくせにガラクタ集めの追っかけで散財しているだけの身の程知らずの穀潰しは、遠からず親族たちからさえも見捨てられるだろう。


 経済格差は、もう始まっている。ガラクタは麻薬だ。いくら買い集めても、それらは、自分の生活にはならない。だから、よけい永遠の渇きに取りつかれ、さらに買い求め続けるが、それは絵に描いただけの幻の水。けっして君の生活そのものを潤すことは無い。自分が貧困に墜落しないように、貧困から脱出できるように、ほんとうに自分がすべきことをよく考えてみよう。


追記:読解力の無いやつがステレオタイプにサブカル批判と勘違いしているが、源氏物語でも、ヘーゲルでも同じこと。文系オーバードクターなんて、そんなのだらけ。中毒のように限りなく他人のことばかりを追っかけているから、自分がどんどん貧しくなる。スポーツなら、自分で実際にやればいい。物語なら、自分が現実に生きればいい。カネが少ない者なら、なおさら自分自身のために使うべきだ。そうしないと、モノや情報が溢れていながら、自分自身の人生は空っぽ、という最悪の絶望、最低の貧困に陥る。


(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。)

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 芸術学部 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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