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【大リーグ】

田中が今季11勝目 岩隈との元楽天エース対決制す

2016年8月26日 紙面から

7イニング無失点と好投し、今季11勝目を挙げた田中(社英夫撮影)

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◇ヤンキース5−0マリナーズ

 【シアトル穐村賢】元楽天の先輩・後輩対決はまたもマーに軍配−。大リーグは24日、当地などで行われ、田中将大(27)、岩隈久志(35)の日本人先発右腕の投げ合いとなった一戦はヤンキースが5−0でマリナーズに勝った。田中は7イニングを6安打無失点に抑え、11勝目(4敗)。岩隈は6イニングを6安打3失点も9敗目(14勝)を喫した。1番左翼で出場した青木は4打数2安打だった。レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)はレッズ戦に登板。6回に2点を失って同点とされ、6イニングを4安打5失点(自責3)で降板、5勝目はならなかったが、打席では自身プロ初本塁打となるソロを放った。チームは6−5で勝ち、連敗を3で止めた。

 変幻自在の投球で田中がまたも先輩・岩隈に投げ勝った。4点リードの7回。球数が100球に迫る中、直球勝負を選択した田中が1死から7番、8番の下位打線を連続の見逃し三振斬り。表情を変えることなくマウンドを降りた田中も、試合後には「最後は(投球フォームが)バラバラでヤバイなっていう感じもあったけど、何とかイニングを完了できた」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 好調なマリナーズ打線を意識したこともあって「序盤は力みがちだった」。5回まで毎回安打を許す苦しい投球となったが「回を追うごとに力みが取れて、打たせてアウトを取っていこうっていうマインドに切り替えてから良くなった」。2回、3回のピンチをいずれも内野ゴロで切り抜けると、中盤以降は緩い変化球を駆使してマ軍打線に狙い球を絞らせず、106球で7イニングを投げ切ってみせた。

 4月17日以来となった楽天時代の先輩との対戦については「(特別な意識は)ないです」と話したが、自軍の攻撃中には岩隈の投球をクラブハウスから映像でチェック。「あれだけカーブを使ってピッチングしてる姿を見たのは初めて」と、苦しみながらも試合をつくった先輩の投球をつぶさに観察した。

◆4戦連続勝ち星

 シーズン序盤こそ勝ち星に恵まれなかった田中だが、ここにきて4登板連続で勝利投手。2戦連続自責点ゼロは自身初となった。投球回数も168イニングに達し、メジャー3年目にして初めて規定投球回数(162イニング)をクリア。不安視された中4日も、ここ4度のうち3度がクオリティー・スタート(6イニング以上自責点3以下)と抜群の安定感を誇っている。

 シーズンも残り1カ月あまり。エースらしい働きを続ける右腕が、若返りを図るチームの先頭に立ってけん引する。

 

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