HOME > レビュー > TIDALは人生を変える【その2】 4000万曲以上が聴き放題のサービスで、音楽ストリーミング市場を変革する
2016年8月26日/ジェイ・コウガミ、DigiFi編集部
[DigiFi 21号レビュー]定額制音楽ストリーミングサービス TIDAL
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TIDALって何がイイ?
●米国価格19.99ドルの定額制音楽ストリーミングサービス
●楽曲数4000万曲以上(タワーレコード5店舗分超!)
●音質が44.1kHz/16ビットで高品位
●ファイル形式にロスレス圧縮のFLACを採用
●PC、スマホ、対応オーディオ機器で楽しめる
●音源が全部クラウド上のため、ファイル管理不要
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プレイリスト機能やお気に入りなど、TIDALの機能は他のサービスとさほど大きく変わらない。ただ、高音質な音で音楽を聴きたい人の場合、TIDALを使うメリットは他の音楽ストリーミングに比べてひじょうに大きい。
Spotifyが320kbpsのOgg Vorbis形式、Apple Musicが256kbpsのAAC形式、Google Play Musicは320kbpsのMP3形式を採用する。米国で登録ユーザー2億人を超える人気ネットラジオ「Pandora」に至っては、これらよりも低ビットレートの192kbpsで配信されている。
主な音楽ストリーミングのスペックを見渡しても、TIDALの音質と並ぶサービスは少ない。
音質重視の聴き方では、日本では"ハイレゾ"が熱い支持を得ており対応するオーディオ製品も増えている。
しかし、現在ハイレゾ音源はあくまでダウンロード配信に限定される。そのため、購入した曲を一度ダウンロードせざるを得ない点や、聴きたい曲が配信されていない場合がある点を考えた時、4000万以上もの曲を聴き放題できるTIDALの便利さを経験すると、今までのリスニングスタイルが嘘のように思えるはずだ。
かつてMP3等でダウンロードした曲、眠っていたボックスセット、データ化し忘れたお気に入りのCDが、TIDALでは高音質のまま楽しめる。自分でこれまで構築した音楽ライブラリーと、TIDALを併用する新たな楽しみ方が生まれた。
この2つの点から考えると、TIDALの登場は、デジタル音源のリスニングスタイルを大きく変える可能性を示してくれた。音楽ストリーミングが包容する手軽さと、長年親しんできたCDクォリティを兼ね備えたTIDALを使うことで、飛躍的に音楽と向き合う時間を増やしてくれる。
筆者もTIDALを編集部の試聴室にて、ハイエンドオーディオ環境を通してマイルス・デイヴィスやディアンジェロなどジャズやソウルの楽曲を大音量で体験した。これまでスマホで聴いてきた音楽ストリーミングでは気づかなかった、鮮明な生楽器の音と細かいリズムはまるで生の演奏を聴いているかのような迫力を感じた。
TIDALを大音量で聴く音楽体験と、次々と検索できる手軽さを、ぜひ一度体感してもらいたい。
<その3につづく>
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アカウントの取り方(2016年1月現在)
1)海外で自分で取得する
出張や旅行で海外に行った際に取得する
2)海外在住の知人に依頼
海外に住んでいる友達や家族に取得を依頼する
3)国内から自分で取得(?)
国内から工夫してTIDALにアクセスし、取得する(通常のアクセスでは取得不可能。ピンと来た方だけ自己責任で挑戦してください)
アカウントの取得に必要なもの
●クレジットカード
●メールアドレス
※いずれも日本国内で取得したものでOK
【ご注意】
アカウントの取得は自己責任でお願いいたします。また、方法の詳細について、編集部にお問い合せ頂いても、いっさいお答えいたしません
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ジェイ・コウガミ
デジタル音楽ジャーナリスト。音楽ブログ「All Digital Music」編集長。「世界のデジタル音楽」をテーマに、日本では紹介されないサービスやテクノロジー、ビジネス、最新トレンドを幅広く分析し紹介する。オンラインメディアや経済誌での寄稿のほか、テレビ、ラジオなどで活動するいっぽうで、デジタル音楽ビジネスに関するする講演や企画に携わる
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