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 公的年金積立金の運用損が膨らんでいる。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用基準を見直してからの通算成績は、初めて赤字に転落した。想定以上の赤字が出れば将来世代へ負担を先送りすることになりかねず、専門家は新たな仕組みづくりを求めている。

 「今回のような短期的な運用の評価損は、年金額に影響しません」。GPIFの担当者は26日の記者会見で明言した。年金の支払いに必要な年間約50兆円の財源のうちGPIFの運用で賄うのは10%未満。運用する積立金約130兆円のうち国債20兆円分の償還金だけで、当面の財源を捻出できる見通しだという。現在の運用基準は「見直す必要性はない」と強調した。

 ただ、株式の比率を50%に倍増して以降の運用成績はマイナスに。この傾向が続くなら、将来的な年金額への影響は否定できない。

 高齢化は今後さらに進む見通し…

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