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【山口組分裂半年】
山口組1万4千人、神戸山口組6千人…水面下で切り崩し工作激化 警察庁まとめ
指定暴力団「山口組」と、分裂後に誕生した「神戸山口組」の構成員・準構成員は昨年末時点で、それぞれ1万4100人と6100人だったことが25日、警察庁のまとめで分かった。昨年8月27日の分裂からほぼ半年。両組織の正確な勢力が明らかになった。
抗争事件には発展していないが、双方の構成員による傷害事件などは発生しており、警察庁の担当者は「取り締まりを徹底し、弱体化を図る」と話している。
山口組の勢力範囲は44都道府県、神戸山口組は36都道府県に及ぶ。今年2月22日時点の直系組長らの人数は山口組が56人、神戸山口組が22人。全国の警察は昨年9月から双方の事務所延べ149カ所を捜索、幹部ら延べ198人を摘発した。
双方は水面下で切り崩し工作を続けている。神戸山口組は、過去に山口組から絶縁処分などを受けた元構成員らを復帰させるなどして勢力拡大を図り、山口組から構成員約280人が流入したとみられる。
兵庫県公安委員会は暴力団対策法に基づく規制対象となる6月の山口組の再指定に合わせ、新たに神戸山口組も指定できるよう手続きを進める。