久永隆一
2016年8月26日03時16分
障害者施設で19人が死亡、27人がけがをした事件から1カ月。殺人容疑で再逮捕された植松容疑者の行動が、神奈川県警の捜査や関係者の話で明らかになってきた。事件は未然に防げなかったのか。
「『考えを改めます』とだましたら退院できた」。植松聖(さとし)容疑者(26)の言葉に、友人の男性は驚いた。
今年3月2日。植松容疑者は相模原市の措置入院先を退院したばかりだった。
先立つ2月15日、衆院議長公邸に手紙を持参。障害者の大量殺人をほのめかしたうえ、「心神喪失による無罪」と事件後の処遇を記していた。「逮捕後の監禁は最長で2年まで」とし、その後の「自由な人生」のために、新しい名前や美容整形、5億円の支援まで要求していた。
同じ時期、「障害者が生きているのは無駄だ」などと書いたビラを、勤務先の「津久井やまゆり園」の周りで配り、園の聞き取りにも自説を曲げなかった。両親が何度も「間違っている」と諭したが、聞き入れなかった。
「他者を傷つける恐れが非常に…
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朝日新聞社会部
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