ことしの春闘 賃上げ額は去年を下回るも格差は縮小

ことしの春闘 賃上げ額は去年を下回るも格差は縮小
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ことしの春闘は、賃金の引き上げ額が去年を575円下回る月5700円余りにとどまった一方、中小企業と大手企業の格差は縮まり、連合は「底上げ春闘を強調して取り組んだ結果だ」としています。
連合の神津会長は、25日の記者会見で、ことしの春闘について、「底上げ春闘を強調して取り組んだ結果、これまでとは違う新しい傾向が出てきた」と総括しました。

連合がまとめたことしの春闘の最終集計によりますと、5297の労働組合の平均で定期昇給を含めた賃金の引き上げは2.0%、月額5779円にとどまり、去年を575円下回りました。一方、組合員300人未満の労働組合の賃上げ率は1.81%と、300人以上の組合の2.03%とは0.22ポイントの差となり、0.36ポイントの差だった去年に比べて格差は縮まっています。

神津会長は「過去2年間は賃上げが行われたが、その分、むしろ大手と中小で格差は拡大してきた。中小は、金額やそもそもの水準はまだまだ不十分でもあるし、来年以降、どう持続させていくかが極めて大事だ」と述べました。