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違法動画とパクリサイトのおかげでCDが売れる音楽業界の前近代性

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あややこと松浦亜弥さんが歌うカバー曲の歌唱力がすごい!と、 バイラルメディアの記事のおかげで拡散し、CDの売上が上がったという。

記事自体はパクリではなかったものの、 記事で紹介されているあややがカバー曲を歌う動画は、 著作権侵害のある恐れのある違法動画ばかり。

バイラルメディア自身がアップロードしたわけではないが、 違法動画をリンク先に張り、その記事が拡散したことを、 「Spotlightで配信したあややの記事が拡散した結果、すごいことが起きた」 と運営するサイバーエージェントの社員が自画自賛したことに、 ブロガーのやまもといちろ氏が、盗品動画を大量に並べた記事が拡散したことを、 一部上場企業のメディア部門の人間が喜ぶ意識の低さを指摘され、 記事を削除する事態になった。 http://kirik.tea-nifty.com/diary/2014/11/post-325a.html

ただどうなんだろう。 違法にアップロードされた動画を一部上場企業がシェアすると批判されるけど、 一般個人がSNSやブログやまとめサイトで紹介するのはいいのかどうか。

でもダメだといったところでYoutubeに存在してしまっている以上、 ネットで拡散しなくても見れちゃうわけだし。

ただ今回は無断パクリ記事の多いパクリメディアことバイラルメディアが、 今、大きな問題になっているからこそこのような事態になったと思うのだが、 ただ今回の件で思うのは、いかに音楽業界が時代の変化に対応できず、 Youtubeやネット対応含めてビジネスの機会損失をしているかということだ。

歌手の椎名林檎がテレビ番組で「CDはもうダメ」と発言したことや、 歌手のスガシカオがCD買ってと嘆いたりするなど、 CDが売れなくなり、ビジネスモデルが崩壊している音楽業界だが、 違法動画のおかげでCDが売れるという現実。

ってことはだよ。

音楽業界自らうまくYoutubeを使ってプロモーションし、 それをうまくWebメディアやSNSを活用すれば、 売れないと嘆いている音源が売れるかもしれないのだ。

さすがに最近ではYoutubeに力を入れるアーティストも増えてきて、 あのミスチルでさえ、新曲PVのフルバージョンを、 Youtubeの公式チャンネルでアップするまでに至っている。

ただミスチル新曲についていえば、売り上げにつながらない、 意味不明なプロモーションの仕方をしている。

ミスチルはテレビのドラマ主題歌にもなっている新曲「足音 ~Be Strong」を、 2014.11.19にシングルCDで発売することを決定した。

えっ、なんで配信じゃなくて今時シングルCDなの?ということはさておき、 もっとバカげたことがある。

この新曲「足音」のフル音源が発売前に、 ばんばんYoutubeにアップロードされているのだ。

なぜか。 発売前にラジオなどで流しちゃったからだ。

バカじゃないのかと思う。 昔の時代じゃないんだからラジオとかテレビで流したら、 瞬く間にネットにアップされてしまう。

昔の時代と違うんだから、発売前にメディアに流すことは、 プロモーションではなく無料で音源を配っているようなものだ。 メディアに流す前に、音源を配信なりでリリースすればいいのだ。

そしたら毎回ミスチルライブに行っている私のような大のミスチルファンは、 音源を購入するわけだ。

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