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乃木坂46 衛藤美彩「映像作品化するのが夢」 グループ初のビジネス書について語る

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 乃木坂46の衛藤美彩が8月25日、日本大学商学部の講堂で行なわれた『「なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?」発刊記念シンポジウム』に出演した。

 同著は、公認会計士の澤昭人氏が衛藤との共著により上梓した作品で、複式簿記のないパラレルワールドに迷い込んだ衛藤が、簿記・会計の力を使って事件を解決していくというビジネスノベル。実際に衛藤が簿記の資格保持者であったことから、今回の起用が決定したという。イベントでは、冒頭に日本大学商学部准教授の濱本明氏が同大学の魅力をアピールしたのち「衛藤さんのことが好きなら、簿記・会計のことも好きになってください」と語って笑いを誘うと、続いて畠山久志氏が「アドベンチャーと簿記会計」というテーマのもと、さまざまな切り口から簿記会計の魅力を力説した。

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 その後、濱本氏と畠山氏に加え、澤氏と衛藤が登壇。まずは衛藤と澤氏が「講義初日に、澤先生の話が難しすぎてフリーズしてしまい、10分間机に突っ伏してしまった」という“10分事件”の顛末を語ると、澤氏は50時間超に及んだという講義のなかで様々な教え方を試みたなかで、最終的にはゼミ形式の授業がもっとも効果的だったことを明かした。

 また、衛藤は作品内で焼酎会社を経営するという設定があり、一部勉強用の資料として「日本酒・焼酎出荷量の年別推移」「地域別焼酎消費量の伸び率と1人当たり消費量」といったデータを参照したとのこと。衛藤はこれらの授業をもとにマインドマップを作成し「自分が好きだったものというのもあるんですけど、すごく楽しくできました」と、順調にストーリーを執筆したことを述べた。これに対し、濱本氏は「対話式の講義というのも良かったんでしょうね」と語り、畠山氏も「基本的にゼミは少人数なのでこういったものは有効であり重要」と澤氏の講義形式に太鼓判を押した。

 続けて、衛藤が書籍の内容について「いわゆる問題集とか試験に受かるテキストではない」と前置きし、「高校の時に簿記を習っていたけど、とにかく理由はいいから覚えろというものでした。この本はなぜ複式簿記が必要とかがわかるものなので、楽しみながら学ぶことができます」と魅力をアピール。書籍内での描写について、濱本氏が「衛藤さんの仕草や表情が生き生きと描かれている」と感想を述べると、澤氏は「長い間宿泊してシナリオを作り上げたのが大きかった。苦悩している衛藤さんは、テレビで出ているのと違って素の部分が出ていて。以外とひょうきんなところもあった」と衛藤の素顔について言及する場面も。

 また、濱本氏は「後半は刺激的な展開が待っているのですが、乃木坂46的には大丈夫でしょうか」と含みのある質問を投げかけると、澤氏は「あれは衛藤さんの『ファンの方も喜ぶんじゃないか』という趣向で」と告白。衛藤は「難しいなと読むのを諦めて欲しくないから、少しくらいドロドロしていたほうがいいと、先生に提案したんです」と、読者に飽きさせないための工夫として、ファンがドキドキする要素を盛り込んだことを明かし、最後には、畠山氏が「衛藤さんにはぜひ、簿記界の女神になっていただきたい」と締め、トークが終了した。その後は、衛藤がこの日イベントへ訪れたファンに『なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?』を直接手渡しする「お渡し会」を実施した。

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 その後に行われた囲み取材で、衛藤は「乃木坂46はビジネス書を出したことがなかったし、一人なので心細かったけど、本を渡したみなさんが喜んでくれたので嬉しかった」と感想を述べると、続けて「もし乃木坂に入っていなくて大分にいたら、会計事務をやっていたかもしれなくて。アイドルになって『簿記持っています』といってもバラエティ的には発展しないので(笑)、本を出して学生時代に勉強したことが形になってよかった」と感慨深そうにコメントした。

 また、50時間にわたる講義については「毎回たくさんのシナリオを用意してくださるので、私もスイッチが入りました。でも、逃げ出したくなるくらい大変でした」と当時の苦労を思い起こしながら話し、「私は舞台や演技が好きなので、まずはこの作品が広まって映像作品化するのが夢」と、実写化への意欲をみせたところで会見が終了した。

(取材・文・撮影=中村拓海)

■書籍情報
『なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?』(PHP研究所)
発売:8月26日(金)
価格:1,400円+税
ページ数:328ページ

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