【コラム】THAAD配備問題、米国の怒りは怖くないのか

 オバマ大統領が3カ月前に広島の原爆記念公園を訪問した際の様子に注目するべきだ。同大統領の横には、核戦争に備えて24時間大統領に随行する核かばんを持った秘書がいる。原子爆弾の被爆地には似ても似つかない光景だ。また、オバマ大統領は、広島を訪問する前に米国の原爆施設を最先端のものにグレードアップするために、1兆ドル(約100兆円)のプロジェクトにもサインしている。核兵器の廃棄を叫び、ノーベル平和賞を受賞したものの、国家安保のためには個人の所信に目をつぶったわけだ。

 韓国で引き続きTHAADをめぐる激論が交わされたとしても、米国は忍耐しながら待つことだろう。沖縄の普天間空軍基地の移転問題も10年以上も解決できずにいるが、米国はひたすら待っている。

 米国は、崩壊する欧州に比べて浮上し続けるアジア市場に米国の未来がかかっていると考えている。2008年の世界金融危機以降、こうした傾向はより顕著なものとなった。しかし、アジアを中国の圧倒的覇権下に置き続けることはできないという判断が支配的だ。

 米国は、自分たちの「核心的利益」の一つである韓国を守るために、いつまでも忍耐するというわけではないだろう。朴槿恵(パク・クンへ)政権が中国外交に弱いことは誰もがお見通しだ。しかし、それが気に入らないからと言って米国に目を向けないのは話にならない。中国の報復を恐れる人々こそ、米国が怒りをあらわにできない国だと誤解してもらっては困るのだ。

宋煕永(ソン・ヒヨン)主筆
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