だからと言って経験する前から恐れる必要はない。米国が怒りを爆発させるまでには時間の経過があり、多くの段階を経る。最初は自分の要求事項を笑顔で説明する。それも、さまざまなチャンネルを利用する。思い通りの回答が得られなければ、当事者を招き、現場を見学させて説得する。一度も公開しなかったグアムの高高度防衛ミサイル(THAAD)を韓国人記者たちにお披露目したのがいい例だ。それでも解決できなければ徐々に脅しを加え、部分的な妥協を試みる。1980年代に、報復性の貿易を行いながらも、後々は互いに利益となる取引を行った。この階段を経るまでに問題が解決されなければ、最後に待っているのは通貨危機だ。
今ではTHAAD発の通貨危機などは想像することさえもできない。中隊規模の部隊配置問題でミサイル防衛庁長官までがソウルに駆け付けるのを見ると、米国はまだ笑みを浮かべながら説得している段階だ。こうした忍耐と説得の時間がどれだけ続くかは分からない。しかし、あるいはあなたたちの国土と国民を守ってやろうというのに韓国はなぜこうなのか、という不満の声が飛び出しそうな雰囲気はある。
韓国には、中国の報復だけを懸念して米国は見ようとしない傾向がある。THAAD配置に反対したセヌリ党の慶尚北道・大邱出身の21人の国会議員も、中国に乗り込んだ「共に民主党」の6人も、米国は初めから眼中になかった。ワシントンを訪れてTHAADの真実が何なのか、韓半島(朝鮮半島)にとって必ずしも必要なものなのかを問いただすこともなく、自分たちの反対論理を説明しもしなかった。在韓米軍司令官を国会に招請し、米軍の考えが何なのかを問うわけでもなかった。最初は電磁波に伴ううわさに踊らされ、それが通用しないと分かってからは、中国との関係を懸念し始めた。