渡哲也と小百合、１６年ぶりＣＭで共演

　俳優渡哲也（７４）と女優吉永小百合（７１）が宝酒造の清酒「松竹梅『天』」のＣＭで１６年ぶりに共演する。東京都内で２４日、撮影に臨んだ。２人は２０００年の松竹梅ＣＭと映画「長崎ぶらぶら節」以来の共演。ビッグスターがタッグを組んだ新ＣＭは１０月１日からオンエアされる。

　「天」新商品発売にあたり、渡と吉永を起用。２人はスタジオの日本家屋で撮影した。

　松竹梅のＣＭは７０〜８７年に石原裕次郎さんが出演し、８８年に渡が引き継いだ。石原プロモーションとしては６７年からかかわっており、５０年目に突入する。その節目として今年４月、渡の関係者が渡と旧知の仲の吉永に出演を打診し、翌日快諾の返事を受けたという。

　撮影では２人の息はぴったりで、終始和やかな雰囲気で進んだ。１時間の撮影予定は４０分で終了し、最後に２人はがっちり握手を交わした。

　渡は、１５年６月に急性心筋梗塞で手術を受け、退院後は同１１月に松竹梅のＣＭ撮影に参加して仕事復帰。現在は週２回通院する一方、肺気腫やぜんそくを含む呼吸器疾患が以前からあるという。酸素吸入器を着ければ日常生活に問題はなく、食欲もあって体重の変化はないとも。

　渡は、吉永の映画「愛と死の記録」（６６年）で初共演したことをきっかけにブレーク。半世紀にわたって、渡は吉永に恩義を感じながら親交を深めてきた。

　渡は「１６年ぶりに共演させていただいた吉永さんの相変わらず凜（りん）としたお姿と美しさには深く敬服いたしました」と喜び、「私の体調をお気遣いいただき、昔からの仲間として吉永さんの友情に感謝しております」。

　吉永は「きょうは前のコマーシャルを見てから来たのですが、とても懐かしく感じています。また１６年ぶりにご一緒させていただいてとても楽しかったです」とコメントした。