東電 メルトダウン問題で新潟県に謝罪

東電 メルトダウン問題で新潟県に謝罪
東京電力が福島第一原子力発電所の事故のあと2か月以上、「炉心溶融」いわゆるメルトダウンを認めなかった問題で、東京電力の幹部がこの問題を追及してきた新潟県を訪れ、一連の対応について謝罪しました。
この問題をめぐっては、事故から5年になることし2月、東京電力が当時の社内マニュアルに従えば事故の3日後には炉心溶融と判断できたことを明らかにし、その後の調べで、当時の社長が炉心溶融ということばを使わないよう指示していたことも明らかになりました。
こうした隠蔽は、東京電力の柏崎刈羽原発がある新潟県の追及がきっかけで明らかになったもので、25日は東京電力の原子力部門のトップ姉川尚史常務が新潟県の泉田知事と会い、「十分な調査に基づいた報告ができなかった不手際をおわびします」と謝罪しました。
これに対し泉田知事は「メルトダウンしているかどうかは住民避難の判断に極めて重要な情報で、5年間も認めてこなかったことは非常に残念だ」と述べて、改めて批判しました。
この問題をめぐっては、新潟県と東京電力がより詳しい調査が必要だとして、今月末にも合同の委員会で検証を始める予定で、面会のあと泉田知事は「公表をめぐって社内にどんな問題があったのかさらに検証を続けるべきで、原発の事故の総括なしには柏崎刈羽原発の再稼働の議論はできない」と話しました。