先発の広島・福井=東京ドーム(撮影・吉澤良太)【拡大】
(セ・リーグ、巨人3-7広島、20回戦、巨人11勝9敗、24日、東京D)広島が、巨人に7-3で快勝し、優勝へのマジックナンバー「20」が初点灯した。両リーグ最速の70勝到達で25年ぶりの優勝へ、いよいよカウントダウンに入った。
広島は四回まで、巨人先発・菅野の前に8三振と抑え込まれた。しかし、0-2の五回、安部のソロで1点差に迫ると、先発・福井の執念が打線に火をつけた。
五回のマウンドで、二死から菅野の打球を右膝に受けた。苦悶の表情を浮かべ、いったんはベンチに下がったが、再びマウンドへ。長野を二飛に打ち取り、窮地を脱した。
すると、六回先頭の打席で、菅野から右中間へ執念の二塁打。続く田中の右越えの当たりで、二塁から激走をみせ、果敢なスライディングで同点のホームを踏んだ。
福井の気迫が打線に乗り移り、その後も丸、松山、鈴木にタイムリーが飛び出し、この回一挙4点を奪い逆転に成功した。
6回5安打2失点で4勝目を挙げた福井は、「昨日、ジョンソンで負けたのでプレッシャーはあったけど、ゲームを作ることだけを考えました」と満足そうに話し、敵地の鯉党の大声援を浴びていた。
田中(六回に同点二塁打)「右方向を意識したのが良かった」
丸(六回に勝ち越し二塁打)「昨日嫌な負け方をしたけど、僕自身も切り替えていけた」
菊池(八回に自己最多の12号ソロ)「反応した感じ」
広島・石井打撃コーチ(六回の集中打に)「福井の気迫が乗り移ったみたいだった」