木村が勝ち2勝2敗のタイ 将棋・王位戦第4局 [福岡県]

羽生善治王位(右手前)に勝ち、対局を振り返る木村一基八段=23日午後7時前、福岡県飯塚市の麻生大浦荘
羽生善治王位(右手前)に勝ち、対局を振り返る木村一基八段=23日午後7時前、福岡県飯塚市の麻生大浦荘
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 将棋の第57期王位戦7番勝負第4局(西日本新聞社主催、福岡県飯塚市、JR九州協賛)は23日午前9時から飯塚市の麻生大浦荘で指し継がれ、午後6時36分、先手番の木村一基八段(43)が109手で羽生善治王位(45)=王座、棋聖=に勝ち、対戦成績を2勝2敗のタイに戻した。

 今期初めて角換わり腰掛け銀の戦型になった本局。羽生の封じ手8六歩(48手目)で再開後、再度の角交換を経て木村が先に竜をつくると、羽生も馬をつくり、それぞれ攻撃態勢を築いた。

 木村は4四の地点を拠点に細い攻めをつなげ、6七桂(97手目)と馬取りに攻防の桂を放ち、リードを広げた。終盤、難解な寄せ合いになったものの木村が着実に後手玉を追い詰め、最後は即詰みに仕留めた。

 立会人の森下卓九段は「羽生さんもさまざまな手を繰り出したが、木村さんが全てしのいで勝ち切った。木村将棋の強さを存分に見せた一局だった」と振り返った。持ち時間各8時間のうち残りは木村15分、羽生7分。第5局は30、31の両日、徳島市の料亭「渭水苑(いすいえん)」で行われる。

=2016/08/23 西日本新聞=

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