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【スポーツ】

[レスリング]沙保里、引退悩む 「頭の中には出てきた」

2016年8月24日 紙面から

リオデジャネイロから帰国の途に就くレスリング女子の吉田沙保里(共同)

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 【リオデジャネイロ福沢和義】五輪4連覇を惜しくも逃したレスリング女子53キロ級の吉田沙保里(33)が22日、帰国前のリオ国際空港で、自身の口で初めて「引退」に言及した。

 決勝で敗れ銀メダルに終わった18日から4日が経過。吉田は「今までは引退というのは全然出てこなかったけど、頭の中には出てきた」と、引退へ傾いている胸中を明かした。ただし、2020年東京五輪についても「出られたら最高ですけど、人間どう気持ちが変わるか分からない」と話し、現役続行との間でまだ揺れていることもうかがわせた。

 レスリングについて「今はすぐやる気に全然なってない」と率直に明かした。一方で至学館大と全日本のコーチ就任について内々に話があるとも言い「それが一番自分にあっている。レスリングしかやってきてない」。指導者としての道を前向きに検討する姿勢を打ち出した。いずれにしろ「いろいろすぐに決められないので、ゆっくりと相談しながら考えていけばいい」と、帰国後に熟考することになる。

 大勢の人から「謝らないで、胸をはって帰ってきてください」と激励を受け、自身も「後輩たちが金メダルを取って、一緒に笑って楽しく終わりたい」。試合直後に見せた涙は、吉田の顔からすっかり消えた。待ち受ける日本のファンには、すがすがしい笑顔を披露してくれそうだ。

 

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