「受験勉強しないから」逮捕の父が供述
名古屋市北区で21日、小学6年の佐竹崚太(りょうた)さん(12)が父親に胸を刺されて殺害された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された父親の会社員、佐竹憲吾容疑者(48)が、「受験勉強をしなかったから刺した」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で分かった。愛知県警は中学受験を巡って不満を募らせたことが事件の動機になった可能性もあるとみて、調べている。
県警北署は23日、佐竹容疑者を殺人容疑に切り替えて送検した。
同署によると、佐竹容疑者は21日午前10時ごろ、同区上飯田北町2の自宅マンションで崚太さんの胸を包丁で1回刺したとされる。その後、近くの病院に自ら搬送したが崚太さんは間もなく死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は刺されたことによる失血死だった。
佐竹容疑者は逮捕直後、「誤って刺した」と供述していた。しかし、その後の調べで、崚太さんを私立の有名中学に進学させようとしたが、受験勉強の姿勢で不満があって刺したと説明するようになったという。
崚太さんは、佐竹容疑者と、母親の3人暮らし。事件当時、母親は外出中だった。【山衛守剛】