木村聡史、野村陽彦
2016年8月23日15時33分
キツネ(北海道)やシーサー(沖縄県)から、人気者のぐんまちゃん(群馬県)まで――。ご当地ゆかりの動物やキャラクターなどをあしらったバリケードが、全国各地の工事現場に広がっている。殺風景な現場を和ませると好評。自治体のイメージアップにもつながると期待され、引き合いが絶えない。
JR仙台駅西口の歩道沿いで8月、宮城県の観光PRキャラクター「むすび丸」を描いたバリケードが並び、買い物客の目を引いていた。米どころをアピールする「おにぎり」顔に、伊達(だて)政宗の「三日月」かぶとをのせている。
安全保安用品の販売・レンタル大手、仙台銘板(めいばん、仙台市)が5月、宮城限定で2600台を作った。鉄パイプをつなぐ樹脂製のバリケードで、仙台市を中心に注文が増えている。
仙台銘板が「キャラクターもの」のバリケードを売り出したのは2006年。北海道・旭川の営業所長だった大谷秀樹さん(44)が人気の旭山動物園にヒントを得て、「工事現場に動物がいたらおもしろい」と、サルのバリケードをつくってみたのが始まりだ。
従来のバリケードは鉄パイプをつなぐ三角形のものばかり。サルが両手を上げてパイプを支え持つ愛敬ある姿が人気となり、記念撮影する人も絶えなかった。
騒音や土ぼこりへの苦情が減ったと、建設業者の反応も上々。「周辺環境に配慮している」と建築主からの評判もよく、イルカやキリンもつくって全国で貸し出した。動物の顔には反射材が使われ、夜間の事故も防ぐ。ファンのために、同じデザインの携帯ストラップもつくって売っている。
動物の次は「ご当地もの」に目…
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