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 全国の駅の売店が、大手コンビニに様変わりしつつある。鉄道事業者はコンビニのノウハウと商品力で「駅ナカ」の収益力を高められる。全国で5万店を超えて飽和気味のコンビニ業界にとっては、ライバル不在の特等地だ。客は公共料金の支払いや各種チケット購入など、だいたいの用事が駅構内で済む。

 契約は鉄道事業者や路線ごとの大口で、例えば関東の東急電鉄はローソン、関西の近鉄はファミリーマートだ。規模は大小様々で、金融機関の現金自動出入機(ATM)を置く店もある。

 大阪市の「ファミリーマート近鉄鶴橋駅1番ホーム東店」は広さ4平方メートルほどで、国内最小のファミマだ。2013年夏に近鉄の売店からファミマになった。外から開ける飲み物の陳列棚や積み重ねて置かれた雑誌など、かつての売店の面影はあるが、中にはレジが二つあり、精算はバーコード式。街中のファミマと同じプライベートブランドのパンや菓子も扱い、ポイントカードも使える。近鉄の担当者は「来る人も売り上げも増えた」と喜ぶ。

 近鉄の駅で売店を運営していた近鉄子会社が13年3月、ファミマのフランチャイズに加盟した。60店舗以上あった売店が、現在はすべてファミマになった。三重県の鈴鹿市駅のファミマは改札に面し、店員が駅員を兼ねて運賃精算、ホームの清掃まで担当している。

 「キヨスク」「ハートイン」を…

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