フィリピン大統領の国連脱退示唆 発言に波紋
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フィリピンのドゥテルテ大統領は、警察が麻薬犯罪に関わった疑いがあるとする多くの容疑者を殺害したことについて、国連機関からの批判に反論し、国連からの脱退を示唆した発言をして、国内外で波紋が広がっています。
フィリピンの警察は22日、犯罪の撲滅を公約とするドゥテルテ大統領が就任したことし6月末以降、麻薬の取り引きや使用などに関わった疑いがあるとする容疑者少なくとも712人を、捜査段階で殺害したと明らかにしました。
こうしたフィリピン警察による殺害について、国連人権高等弁務官事務所は今月18日、「法律に基づかない処刑で、人権を尊重するべきだ」などと批判しています。
これに対して、フィリピンのドゥテルテ大統領は21日、「見識がない批判だ」と反論したうえで、「われわれは国連から離れることを決めるべきかもしれない」と国連からの脱退を示唆する発言をしました。
この大統領の発言が国内外で波紋を広げると、ヤサイ外相は22日、「大統領の発言は深い失望といらだちから行ったもので、国連から脱退はしない」と述べ事態の鎮静化を図っています。
こうしたフィリピン警察による殺害について、国連人権高等弁務官事務所は今月18日、「法律に基づかない処刑で、人権を尊重するべきだ」などと批判しています。
これに対して、フィリピンのドゥテルテ大統領は21日、「見識がない批判だ」と反論したうえで、「われわれは国連から離れることを決めるべきかもしれない」と国連からの脱退を示唆する発言をしました。
この大統領の発言が国内外で波紋を広げると、ヤサイ外相は22日、「大統領の発言は深い失望といらだちから行ったもので、国連から脱退はしない」と述べ事態の鎮静化を図っています。
米国務省報道官「深く懸念」
フィリピンの警察が、犯罪に関わった疑いがあるとする多くの容疑者を殺害したことについて、アメリカ国務省のトナー副報道官は22日の会見で、「犯罪への関与が疑われた人物が超法規的に殺害されているという報告について深く懸念している」と述べました。
また、トナー副報道官は「フィリピンは引き続き重要なパートナーだがアメリカは、人権侵害、またはその可能性について目をつぶることはない」と述べ、フィリピン側に犯罪の取締まりについては、人権を尊重しながら進めるべきだという立場を伝えていく考えを示しました。
また、トナー副報道官は「フィリピンは引き続き重要なパートナーだがアメリカは、人権侵害、またはその可能性について目をつぶることはない」と述べ、フィリピン側に犯罪の取締まりについては、人権を尊重しながら進めるべきだという立場を伝えていく考えを示しました。