昔のWindowsは、使っているうちに徐々に“汚く”なっていました。いろんなアプリをインストールしては消し、設定をいじっては戻していると、いつの間にか身に覚えのないフォルダがいっぱいできていたり、設定ファイルが散在していたりするものです。
パワーユーザーの間では、昔から「定期的にクリーンインストールすべし」というのが通例でしたが、これまでの環境を保持しつつ、OS自体を再インストールするのはかなりの知識が必要で、一般ユーザーにはハードルが高い行為だったことは否めません。
ところが、Windows 10の「PCを初期状態に戻す」という機能を使えば、かなり簡単にまっさらのWindows 10環境が作れるようです。実際に試してみました。
この機能は、Windows 10のコントロールパネルから「更新とセキュリティ」→「回復」→「このPCを初期状態に戻す」という項目でチェックできます。
これをクリックすると、個人用ファイルをそのままにして初期状態に戻すか、それとも完全に削除するかを選択できます。どちらを選ぶにせよ、個人で必要なファイル群は外付けHDDなどにバックアップしてから開始します。
これを実行すると、非常に“クリーン”な環境が手に入ります。自分の場合、これまでWindows 7から8、8.1を経てWindows 10へアップデートしたマシンだったため、しばらく起動したままにしているとフリーズするという事象が起きていました。それが、初期化を行ったところ、極めて安定した環境になりました。
ただし、当然ながらこれまでにインストールしたアプリは再インストールする必要がありますし、個人用のデータが完全に残っているわけではありません。そのため、必要に応じてアプリの再インストール、データの再設定を行う必要があります。
以前であれば、こうした再設定はメールのデータやブックマークの情報などが重要でしたが、最近では、そういったデータはクラウド上に預けており、PC内には存在しないことも多いもの。バックアップの必要があるデータが減りつつある今、PCの初期化という作業も気楽に行えるようになりつつあるように思います。
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