【命に関わる危険なイビキ】いびきに隠された危険な病気とは?
「いびき」がからだの危険を教えてくれている事をご存知ですか?
「睡眠時無呼吸症候群」という睡眠時に呼吸が止まる話を聞いたことがない人は少ないでしょう。
眠っている間に起こる「無呼吸」と、それに伴う「大イビキ」のせいで睡眠障害をきたしている人の事を言います。
1976年、アメリカのギルミーノ博士によって「睡眠時無呼吸症候群・Sleep apnea syndrome(SAS)」という病気が定義づけられました。
最近日本国内でも取り上げられるようになってきましたが、日本国内ではまだまだ10数年の話なんです。
今回は、この「睡眠時無呼吸症候群」の元になる「いびき」について取り上げます。
いびきに隠された危険な病気、いびきの原因と対策方法など参考にして頂けたら幸いです。
このページの目次
- 1 平成27年・日本における主な死亡原因ワースト11
- 2 たかが「いびき」。されど「いびき」の危険性とは!
- 3 睡眠時無呼吸症候群といびきの診療病院
- 3.1 北海道
- 3.2 青森
- 3.3 岩手
- 3.4 宮城
- 3.5 秋田
- 3.6 山形
- 3.7 福島
- 3.8 東京
- 3.9 神奈川
- 3.10 埼玉
- 3.11 千葉
- 3.12 茨城
- 3.13 栃木
- 3.14 群馬
- 3.15 山梨
- 3.16 新潟
- 3.17 長野
- 3.18 富山
- 3.19 石川
- 3.20 福井
- 3.21 愛知
- 3.22 岐阜
- 3.23 静岡
- 3.24 三重
- 3.25 大阪
- 3.26 兵庫
- 3.27 京都
- 3.28 滋賀
- 3.29 奈良
- 3.30 和歌山
- 3.31 鳥取
- 3.32 島根
- 3.33 岡山
- 3.34 広島
- 3.35 山口
- 3.36 徳島
- 3.37 香川
- 3.38 愛媛
- 3.39 高知
- 3.40 福岡
- 3.41 佐賀
- 3.42 長崎
- 3.43 熊本
- 3.44 大分
- 3.45 宮崎
- 3.46 鹿児島
- 3.47 沖縄
- 4 まとめ
平成27年・日本における主な死亡原因ワースト11
- 悪性新生物(がん)
- 心疾患
- 肺炎
- 脳血管疾患
- 老衰
- 不慮の事故
- 腎不全
- 自殺
- 大動脈瘤及び解離
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 糖尿病
いきなり、「死亡原因ワースト11」として始めましたが、この中に「いびき」が引き金となっているものも含まれているのです。
たかが「いびき」。されど「いびき」の危険性とは!
先ほども書きましたが、アメリカでは、1976年、ギルミーノ博士によって「睡眠時無呼吸症候群・Sleep apnea syndrome(SAS)」という病気が定義づけられています。
明らかに病気なのです。1976年と言えば2016年の今から40年も前の話です。
ところが40年前の日本と言えば「いびき」が「お笑い」「コント」などで見かける、ちょっと迷惑だけど、平和な風情のひとつでした。
いびき=疲れてよく寝てる証拠でしょ
これが定番だったんです。
ところが、2000年過ぎたころから、寝ている間に呼吸が止まっている「睡眠時無呼吸症候群」が取り上げられるようになったのです。
そして、睡眠時無呼吸症候群とイビキの関係もアメリカより遅れること数十年たって認識されるようになってきました。
しかし・・・
「死亡原因」にはなっていないのが現実なのです。
【You Tube】動画でわかる睡眠時無呼吸症候群
「いびき」は「疲れてよく寝ている元気な証拠」どころか「不健康の証?」
イビキは健康な人もかきます。
例えば・・・
- 寝入りっぱなにだけイビキかく人
- 疲れている時にだけイビキかく人
- お酒を飲んだ時にだけイビキかく人
- 鼻が詰まっている時にだけイビキかく人
こういう人は、ほぼ問題ないのですが、
「毎日毎日イビキをかいている人」
こういう人が問題であり、不健康なのです。
なぜかというと・・・
睡眠中は、いびきをかかない人でさえ呼吸が弱くなり換気量が根本的に低下するのです。
つまり体内の酸素の取り込み量が少なくなるのです。
イビキをかく人になると、睡眠中の呼吸自体に問題がありますから、普通の人よりもさらに酸素の不足が考えられるわけです。
そのことで、余計な負担を体にかける事となりますから、「疲れてよく寝ている元気な証拠」どころか「不健康の証」と言わざる負えないわけです。
このような症状も含めて、今では「睡眠呼吸障害」と呼ばれています。
そして昨今特に注目されているのが「睡眠時無呼吸症候群・Sleep apnea syndrome(SAS)」です。
「良い眠り・睡眠」と「悪い眠り・睡眠」
まず、イビキを治療している医師によると「今まで、こんなに熟睡したことはなかった!」と、感激する患者が少なくないそうですよ。
つまり、いびきが原因で浅い眠りになっているという事がわかります。
浅い眠りが当たり前になっていますから、熟睡することがどういうことなのかも忘れてしまっているのです。
眠りが浅いと、
- 昼間眠くて仕方がない
- カラダがだるい
- 集中力がない
- イライラする
こんな症状がある人は、イビキが原因の場合もあるのです。
睡眠時間が7時間とか8時間と言う人でも一晩中いびきをかいているようなら質の良い睡眠がとれているとは言えないのです。
子供の頃から比べたら、大人の睡眠の質は下がってきます。
年齢とともにさらに睡眠の質が下がってきますから、質を高めるためにもイビキには注意を怠らないように周りの方にもサポートしてもらいましょう。
いびきが病気と言われている本当の怖い理由
1976年、ギルミーノ博士によって「睡眠時無呼吸症候群・Sleep apnea syndrome(SAS)」という病気が定義づけられたと書きましたが、それ以前にも欧米では「ピックウィック症候群」という病気が知られていたそうです。
箱の上に、太った赤ら顔の少年が、うとうとしていた。「ジョーなんてこった、また寝てしまった」。その太った少年は、箱からゆっくりと転がり落ちた。「ジョー、ジョー」その恰幅の良い紳士は叫んだ。「なんという子どもだ、また寝てしまった、足かどこかをつねってやらなければ起きないのか、ジョー、ジョー」。紳士はジョーの頭をステッキで叩いた。そこで、ジョーはしぶしぶ起き出した。「こっちへ来い、食べ物があるぞ」。ジョーは、食べ物と言う言葉に反応して起き上がり、頬の下に沈んでいる小さなまなこを横目づかいで見開き、食べ物を眺めた。
出典 : 小説「ピックウィック・クラブ」1837年 チャールズ・ジョン・ハファム・ディケンズ 作(Charles John Huffam Dickens, 1812年2月7 日 – 1870年6月9日)
「ピックウィック症候群」とは、このように、作家ディケンズの小説にちなんでつけられた名前です。
- 過度の肥満
- 日中の強い眠気
- 睡眠中の異常な呼吸
- 心不全
これらの症状が特徴で、はじめは心肺の病と考えられていましたが、原因は睡眠中に何度も繰り返される無呼吸によるものだとギルミーノ博士によってつきとめられたのです。
アメリカでは、「Wake Up America(目覚めよアメリカ)」というレポートが1993年に発表されました。
全米のおよそ4000万人が睡眠時無呼吸、不眠などの慢性的な睡眠覚醒障害を患い、さらに、2000~3000万人が睡眠に関す連した何らかの障害を経験しているというデータもあるそうです。
更に数百万人においては、ライフスタイルや仕事により十分な睡眠がとれておらず、
その結果・・・
- 生産性の低下
- 認知能力の低下
- 事故の増加
- 死亡率の増加
これらが生じる事で
- 工場生産
- エネルギー生産
- 交通
- 政治
- 軍事
- 健康
- 教育
- 家族
- 社会生活
などあらゆる面に影響を及ぼし
1990年度に睡眠呼吸障害関係によって起こった直接的な経済損失は最低でも159億円とも言われているそうです。
- 1986年のスペースシャトル・チャレンジャー号の事故
- 1989年のアラスカ沖でのエクソン社のタンカー座礁事故
- 1979年のスリーマイル島の原発事故
これらの事故もまた、間接的には睡眠障害を患った担当者の判断ミスが関係しているものとして警告がなされているそうです。
日本国内の睡眠時無呼吸症候群が原因の主な事故
日本国内で「睡眠時無呼吸症候群」を各メディアが大きく取り上げるきっかけとなった事故がありました。
2003年(平成15年)2月26日の山陽新幹線で起きた居眠り運転です。
最近も居眠りによる事故が絶えませんが以下にまとめてみましょう。
2002年 和歌山
事故状況
乗用車が対向車線にはみ出し、軽乗用車と正面衝突。3人が重軽傷。乗用車の運転手は中等から重症のSASと診断。
判断・判決(2013年6月現在)
SASのため、突発的に睡眠していた疑いが払拭できないとして、業務上過失傷害罪の成立を認めず。無罪判決。(大阪地裁・2005年2月)
2003年 岡山
事故状況
山陽新幹線で運転士が居眠りをしたまま運転。けが人なし。運転士はSASと診断。
判断・判決(2013年6月現在)
本人にSASの自覚がなかったとして、起訴猶予。(岡山地裁・2004年3月)
2005年 滋賀
事故状況
名神高速道路でトラック・バスなどを含む多重事故が発生。ブラジル人男性7人死傷。トラック運転手は重度のSASと判明。
判断・判決(2013年6月現在)
事故を起こした元トラック運転手に禁固3年の実刑判決。(大津地裁・2007年1月)
2008年 山形
事故状況
高速バスの運転士が眠気を催し走行が不安定に。乗客がバスを停車させて事故を防いだ。
判断・判決(2013年6月現在)
医療機関で検査を受け、軽度のSAS症状が判明。
2008年 愛知
事故状況
大型トレーラーが赤信号の交差点に進入。横断歩道を横断中の男性を死亡させた。運転手は起訴後に重度のSASであることが判明。
判断・判決(2013年6月現在)
SASの影響で眠りにおちた可能性を否定できず犯罪とは証明できないとし無罪判決。(名古屋地裁・2008年11月)後に最高裁まで争われ、懲役5年の実刑が確定。
2009年 長崎
事故状況
遊漁船が岩場に衝突し釣り客ら3人が死傷。船長がSASであり慢性的な睡眠不足であったことが判明。
判断・判決(2013年6月現在)
船長を業務上過失致死傷容疑で熊本地検に書類送検。(熊本海上保安部・2010年12月)
2012年 群馬
事故状況
関越自動車道で走行中のツアーバスが運転手の居眠りにより防音壁に衝突。乗客45人が死傷。運転手にはSAS症状が確認された。
判断・判決(2013年6月現在)
運転手に懲役9年6ヶ月・罰金200万円の実刑判決が確定。(前橋地裁・2014年4月)
2012年 東京
事故状況
渋滞中の首都高速湾岸線でトラックがワゴン車に衝突。ワゴン車に乗っていた東京税関職員6人が死傷。眠気を感じてから仮眠状態に陥るまで約1.5キロ、さらに事故に至るまで約1.5キロを運転していたとされる。トラック運転手にSAS症状が確認された。
判断・判決(2013年6月現在)
元運転手に刑事責任を問えると判断し、自動車運転過失致死傷罪で在宅起訴。係争中。(2013年6月現在)
いかがですか?
睡眠時無呼吸症候群の怖さを感じて頂けましたでしょうか?
安易に考えず、自分だけの事でないことをご理解いただけましたら幸いです。
睡眠時無呼吸症候群を治すことが出来ないのか・・・。
ここがポイントです。
最近では、「イビキ防止サプリ」や睡眠時無呼吸症候群の原因ともなる「呼吸時の気道を確保するための医療器具(ナステント)」もありますので様々な角度から検討なされると良いかと思います。
⇒ 呼吸時の気道を確保するための医療器具(ナステント)についてまとめた記事はコチラ
睡眠時無呼吸症候群といびきの診療病院を以下にまとめましたので、気になっている方がいらっしゃいましたら一度診察して頂く事をお勧めいたします。
自宅で行う検査機器をお貸出し、簡易診断が出来たり、入院して精密検査を行い確定診断ができる診療病院もあります。
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