小寺陽一郎、高田正幸
2016年8月23日05時08分
「婚活サイト」で知り合った女性に社債の購入や出資を持ちかけられ、トラブルになるケースが相次いでいる。約束された配当は得られず、交際に前向きだったはずの女性との連絡は途絶えてしまう。結婚を望む人たちの出会いの場を利用した詐欺まがいのビジネス、との指摘もある。
関東地方に住む会社員の男性(38)は今月3日、6人の男性とともに計約1億円の損害賠償請求訴訟を起こした。相手は、婚活サイトでそれぞれ知り合った2人の女性や、女性の勧めで購入した社債の発行会社など。詐欺容疑で警視庁への告訴も考えているという。
男性は2013年3月、無料婚活サイトを通じて20代の女性と出会った。東京・新宿の喫茶店で待ち合わせた女性は、花柄の華やかなワンピース姿で指にはサファイアの指輪。会社の秘書役で両親は投資家、と自己紹介した。
「イイ旦那さんになりそう」などとメールをもらい、交際が始まった。3回目のデートで、「将来の2人のために」と、女性が役員を務める人材派遣会社の社債購入を持ちかけられた。男性は交際を続けるため、申込書に署名。ほかの社債も購入し、計1千万円を支払った。
年12~24%と説明された利息や配当はしばらく支払われたが、間もなく停止。疑う気持ちはあったが、女性に「どんなことがあってもパートナーとして行動します」とLINEのメッセージを送った。しかし、女性から突然別れを告げる返信が届き、連絡がとれなくなった。「適当な言葉で慰めて、優しい自分に自惚(うぬぼ)れてるだけでしょう。あなたは偽物よ。さようなら」
その後、同じ社債の購入で同様…
残り:439文字/全文:1094文字
有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。
お得なシンプルコース980円が登場しました。詳しい内容はこちら
トップニュース
新着ニュース
おすすめ
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部
(PR)くらべてお得!