強い台風9号は22日、暴風域を伴いながら北上し、同日午後0時半ごろ、千葉県館山市付近に上陸した。鉄道や空の便に運休、欠航が相次ぐなど交通機関も乱れた。気象庁は土砂災害や河川の氾濫、高波などに警戒を呼びかけた。
気象庁によると、関東に直接上陸したのは2005年8月の台風11号以来11年ぶり。22日、東京都青梅市で1時間に100ミリ、静岡県伊豆半島で同86ミリの雨を観測した。今後も東日本や北日本で雷や暴風を伴う激しい雨が降る恐れがあり、23日正午までの24時間雨量は多いところで関東甲信が250ミリ、東北や北海道が200ミリ、東海と北陸が150ミリに達する予想。
22日午後0時半現在、空の便は羽田発着便を中心に日本航空185便、全日空112便が欠航。山形新幹線も一部区間で運転を見合わせた。東海道、上越、北陸の各新幹線は始発から平常通り運行しているが、JR各社は今後、影響が出る可能性があるとして注意を呼びかけた。在来線も特急「あずさ」「かいじ」などが運休した。
台風9号は22日正午現在、館山市付近を時速20キロで北へ進んだ。中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。
北海道に大雨をもたらした台風11号は22日午前3時にオホーツク海で温帯低気圧に変わった。