朝日が特派員レポートとして韓国を見習えという記事を書いているようです。
韓国の難民受け入れ革命に学べ 日本と同じ課題も 2016年8月16日
日本のNPO、難民支援協会が韓国の新しい難民センターを見学に行ったという記事です。
韓国政府が2013年に12.4億円かけて作ったのが、仁川国際空港にほど近い永宗島の平地にある3階建ての建物、「出入国・外国人支援センター」です。
韓国にやって来た難民のうち幼い子ども連れや高齢者、障害のある人らを、原則6カ月間ここで受け入れるそうです。
個室はベッドやトイレ、シャワーつきで、広めのビジネスホテルのようで、お祈りの部屋やテニスコートもあるそうです。
入居者は食事はもちろん、韓国語や生活の基礎、カウンセリングも無料で受けられる。日本では第三国定住以外の難民にはこうした公的施設は用意されていない。日本から見学に来たNPOなんみんフォーラム理事の石川美絵子さんは、「空港についたばかりで住まいもない難民の人にはとても助かると思う」と感心していた。 (朝日記事より)
一応、対比として日本の難民認定の表をお示ししておきます。
(出典)
この記事のほんの2ヶ月前のCNNの報道を見てみます。
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シリアを脱出した人々、韓国の空港で足止め続く CNN EXCLUSIVE 2016.06.02
空港の待合室のベンチで横になったり、部屋の隅で立ったりうずくまったりする男性たち。床は大切な所持品が詰まった小さなスーツケースやビニール袋で隙間なく埋め尽くされている。
韓国ソウルの仁川空港にある待合室で、シリアの内戦を逃れて来た大勢の男女が、韓国への入国を認められるか、シリアに送還されるかの判断を待って何カ月も足止めされている。
ここで暮らして半年になるという20代のムハメドさんは、アレッポの自宅が破壊されてアサド政権から徴兵通知が届き、「戦争に加わりたくなかったのでシリアから逃げた。銃を持つことは望まない」と話す。
弁護士によれば、ムハメドさんのように難民認定を希望して同空港で寝泊まりするシリア人は180人に上る。最高でも50人しか入れない施設に詰め込まれた状態で足止めされているという。
韓国司法省は、空港にいるのは116人のみだとしている。
部屋にはベッドも窓もなく、シャワーは男性用と女性用が1カ所ずつしかない。
食事は1日3回のハンバーガーとコーラのみ。
肉はイスラム教の戒律に従ったハラル食でないことから、ほとんどの人はパンだけを食べる。足を伸ばすため、監視付きで免税店街を歩くこともある。
司法省の許可が出なかったため、CNNは待合室を取材することはできなかったが、ムハメドさんから部屋の様子を撮影した映像の提供を受けた。
ムハメドさんの家族は、全員が出国する金銭的余裕がないため今もシリアにいるという。
ムハメドさんはトルコと中国を経由して韓国にたどり着いた。危険を冒して地中海を渡る人たちに比べれば、自分たちはまだましだと話す。「自分の友人や何千人もの人たちが海でおぼれ死ぬのを目の当たりにしたので、自分にはあの道を試すことはできなかった」
韓国到着時に提出した難民認定申請は入国管理局に却下された。
難民と認められる明らかな理由がないこと、シリアから直接韓国へ来たのではなく、安全な国を経由して来たことが理由とされた。ムハメドさんの弁護士は、脱北者を北朝鮮に送り返している中国や、一部の難民を追い出しているとされるトルコは安全な国ではないと主張する。
韓国で難民と認定されたシリア人は1994年以来、3人のみ。
2014年以降はシリア難民問題に対応した韓国の新しい方針に基づき、668人に「人道的地位」が認められた。しかし福利厚生は受けられず、本国を脱出した原因が解消されれば帰国しなければならない。若者の失業率が上昇している韓国で仕事を見付けるのも難しい。
そんな地位を得ることもムハメドさんにとってはまだ遠い夢だ。シリア内戦が始まる前には大学で経済学を学んでいた。今はただ、狭い部屋に詰め込まれ、自分の運命が決まるのをただ何カ月も待ち続けている。
転載
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確かに2ヶ月前の状態には、朝日の言う通り韓国に学ぶべきところが満載でした。
不法滞在か入国かで退去強制となったパキスタン人が、入管収容所で豚肉が出たことに抗議してハンストをしたという報道がありました。
入管が謝罪しているようですが、この犯罪者パキスタン人は何様のつもりか2週間もハンスト状態(水と栄養剤だけ)です。イスラム教徒の心が傷つけられたことを逆手にとって居座ろうという魂胆でしょうが、前にもこういうことがあった記憶があります。
ハンストを2週間もさせているから報道されるのであって、さっさと飛行機に乗せればいいと思います。
また、罪人の分際でハラルだとか喚くなら自分で買え!と思いますよ。
入管は謝る必要ありません。
韓国を見習いましょう!
さて、朝日の記事に戻ります。
韓国は2013年にアジア初の難民法を施行したとのことです。
その理由について、ソウルで取材に応じたセヌリ党議員のホン・イルピョ氏はこう話した。「北朝鮮の状況が行き詰まったとき、彼らが他国で難民として受け入れられるようにするには、私たち自らが積極的な受け入れ姿勢をみせる必要があるからです」 (朝日記事より)
北のお荷物を他国に押し付けるために法律を作った、と当事者の議員がはっきりと正直に答えています。
しかし、こう続くのです。
なるほど、韓国が進める難民政策は北朝鮮有事をみすえてのことだった。
だが、何となくストンとこない。本当にそれだけなのか。 (朝日記事より)
「それだけだよ!」 と普通はそれで終わりますが、事実より、自分の思うことを報道する朝日らしく違う理由を探し回ります。
数か月後についに見つけました。
それから数カ月後、韓国社会と政治の関係にくわしい東京都市大の李洪千准教授(メディアと政治)に話を聞くと、こんな見方を披露してくれた。「韓国の難民政策の推進は、国家としてのランクを上げ、より世界で認められたいという韓国政府の意識の表れです」 (朝日記事より)
法律を作った議員の証言より、誰かの妄想を利用して韓国を褒めます。
朝日が褒める現実の韓国難民事情を現地の支援団体に取材していますが、そこでわかったことは以下の通りです。
14年〜15年8月に韓国で難民認定審査をしたシリア人705人のうち、難民と認定されたのは3人。その他の人にも人道的配慮で在留許可は出たものの、社会保障や語学教育は受けられない。 (朝日記事より)
「韓国政府による難民条約の解釈のしかたにも課題がある」という。難民条約には難民の規定に、「迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有する」との表現があるが、韓国ではこれを「十分な証拠のある恐怖」と解釈し、難民に立証責任を求めようとする傾向があるという。 (朝日記事より)
これは朝日的には悪いことなんですが、そうするとなぜか次のような表現で日本が登場します。
ここまで聞いてぞくっとした。というのも、日本の難民支援団体がよく指摘する日本の難民政策の課題とそっくり同じだったからだ。「法はできても出入国管理の公務員が統制の観点に立ち、個々の人の脆弱(ぜいじゃく)性ではなく、違法か合法かで難民を見ていることが問題だ」とジョンチョルさんはきっぱりいう。先進的な法制度を整えても、最初に取り込んだ「日本型」の呪縛は根強く残っているようだ。 (朝日記事より)
私の方こそぞくっとしました。 何が日本型の呪縛ですか?
韓国人はそんなこと言っていませんよね。
それをどう解釈したのか、最初は日本を真似、それを世界に認めてもらおうと立派に法律制定をしたけれども、悪いところはまだ日本の名残がある。韓国らしさを出せないのは日本のせいだ、これが朝日のねじれた思考の末の結論です。
朝日病気です。
あの立派な支援センターは、約80人が入居できるはずが、15年12月までの入居者は20人ほどだということで批判されているみたいです。(たぶんほとんどの韓国人は批判していないと思いますが。)
にぎやかな町中での開設を求めた支援者の意見は通らず、店や住宅もほとんどない永宋島の現在地になった経緯も批判を受けているようです。
朝日の記事にはざっと以上のようなことが書かれていました。
先ほど紹介したCNNの報道は朝日の記事より2ヶ月前、今度は朝日の記事から10日ほど前のニューヨークタイムズを見てみます。
時期的に、この内容を真似しろと朝日は日本に文句をつけていると考えられます。
簡単に訳して紹介します。
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ソウル北の楊州市で3年間毎日12時間、廃品業のガレージで働くシリア人、ハリーファ氏ら3人を取材しています。寝食もそのガレージです。
彼はより良い未来を描いていましたが、その夢も消えました。
韓国政府が欧州でのイスラムテロをみて、イスラム移民に懸念を示すようになってきたからです。
彼らの雇い主はシリア人ですが、もう雇うつもりがないようです。軍人として徴兵される年代の彼らは母国に帰ることを恐れています。国連からシリア人の面倒をもっと見るように言われているにもかかわらず、韓国政府は彼らを難民とは認定しません。
その代り韓国政府はシリア人670人に「人道的地位」(日本にも人道的配慮から「特定活動ビザ」がありますが似たようなものだと思います)を認めました。
これは更新可能な1年間のビザで、就労制限があります。難民に認められる健康保険や家族との再開(家族を韓国に呼び寄せること)は認められません。
29歳のハリーファ氏はアレッポに妻と2人の子供を残していて、彼らをどうにかして連れ出して韓国に迎え入れたいが、どうしていいかわからないと言っています。
韓国は第三国経由で来る北朝鮮人を毎年1000人以上受け入れていて、そこには助成金がついています。
昨年国連の支援で、タイの難民キャンプにいるミャンマー人を22人受け入れましたが、韓国は朝鮮民族の均一性を誇りとしているために、朝鮮人以外の難民を受けいれたがりません。
(ここ真似するところかな)
韓国は2001年に初めて朝鮮民族以外の難民としてエチオピア人1人を受けいれましたが、今までに18,800人の難民申請者中、朝鮮民族以外では600人しか受け入れていません。
2014年にパククネ大統領が、もっとシリア難民支援に取り組むと約束しました。今までに何百人ものシリア難民が難民申請をして認定を待っています。大体がハリーファ氏のようにガレージで働いていた者や、その友人親類で、内戦を理由に韓国へ来た者たちです。
しかし、韓国政府の最初の歓迎は萎んでいきました。
韓国政府が難民認定したのは3人だけで他の人たちへのビザは「人道的地位」です。
韓国の難民支援団体の見方では、「シリアで内戦が終わったら帰国すること、だから韓国がそれほど快適な環境を用意することはない、基本的には自活してくれ、というのが政府の方針だ」ということです。
自国内では人道的地位のビザを出す韓国ですが、在外の大使館や空港では審査が厳しく行われています。(来てしまったから仕方なく出しているということではないかと思いますが)
昨年10月ソウルに住むシリア人の研究者(32歳)は、ラッカでISに徴兵されたくないという22歳の弟がトルコの韓国大使館でビザをとろうとしましたが、認められなかったと言いました。
「彼ら(韓国大使館員)は私たちの自尊心を傷つけ、私たちを取るに足りない人物だと感じさせました。」
(出ましたね~。規則通りにビザを出ないだけで、こういう言い方をするのが怖いところです。
トルコの韓国大使館に行けるということはトルコにいればいいということですよね。隣国に逃げたらそこで難民になるべきなのです。)
難民支援団体が、昨年トルコの韓国大使館でビザ申請をした子供連れの女性が拒否され、14日間かけて4つの国を通過して夫のいる韓国にたどり着き、インチョン空港で認められたという話を披露してくれました。
28歳のシリア人が8カ月間空港の窓もない部屋で打ち萎れていたところ、人権派の弁護士が支援して報道(たぶん前出のCNNの記事のことです。)されたことで7月に韓国に入国出来た事例もあります。
人道的地位を得たものの、どこにでも行っていいと言われ、行くところがないのでただ待つだけの毎日だと彼らは言います。
ソウルにある国連難民事務所の役人によれば、韓国の入管にとっては戦争から逃げてきただけでは十分な難民資格があるとはみなしていないということです。
「迫害の恐れから逃げる」という条件が必要で、それはこれから帰ったら迫害されるかもしれないということよりも、過去に迫害された経験があるのかどうかに焦点が当てられていると述べています。
インチョン空港の入管職員によれば、パリの同時多発テロで韓国内での難民への恐怖が生まれるまでは、ほとんどのシリア人の入国を認めてきたそうです。
1月には、政府のアラブ諸国向けハラル食品の製造と輸出の複合施設建設計画が白紙になりました。地元のキリスト教団体が、そのような施設はイスラム教徒とテロを韓国に誘い込むことになるという理由で反対したからです。
(ここも真似るべきところか)
法務大臣が、人道的地位のビザ保持者に対する支援拡大(職業あっせんなど)を約束しましたが、2010年に423人だった難民申請が、昨年5711人に跳ね上がり驚いてしまいました。申請者のほとんどはパキスタン、エジプト、シリア、中国からです。
6月には入管のトップが難民法の改正を指示しました。それはオーバーステイを含む経済難民の扱いで、当局は、彼らは難民資格を有していないのに、滞在を延長するために難民申請をしているとみています。
(ここも真似するべきところ もっともこの件では、日本も認定審査を半年に短縮する方針を打ち出すなど評価できる動きがあります)
難民申請者は退去強制を免れていて、審査に数年かかるため、難民申請をする方が韓国により長くとどまることが出来るのです。
昨年は不法に韓国に滞在しながら、10人のうち4人がその方法を利用(=悪用)したということです。
ソウルにある国連の難民事務所の職員は、国内経済の落ち込みの不安から、多くの韓国人が、難民申請者が韓国人の職を奪うと疑っています。
(これも真似ていいところです)
最近のある日曜日、楊州市のアパートに7人のシリア人男性が集まりました。
彼らは過去10年廃品業で働いていて、韓国から車の部品をシリアに輸出していましたが、戦況の悪化で昨年その仕事も終わりました。
彼らは失業しました。地元では彼らを雇ってくれません。なぜなら彼らは”人道的地位”のビザ保持者だからです。
シリア人はみんな難民の地位を得たいと思っています。そうすればより安全だし、雇用でも有利(人道的地位のビザより)だからです。
不安定な地位と減っていく貯金の中で彼らは心配すること以外できません。
29歳のアフマドは、偽造パスポートで不法入国の罪に問われ18カ月前に拘束された弟を心配しています。
27歳のアフマド(上とは別人)は、アレッポにいてもうすぐ3人目の子供が生まれる妻を心配しています。
ハリーファは職に就いていますが、腰痛が仕事量と賃金を減らすことを心配しています。
「しかし、そんなことはアレッポに残してきた家族のことに比べればなんてことはありません」そう言いながら、スマートフォンの画面にある2人の息子の笑顔を見つめていました。
訳
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私でもこのシリア人たちは気の毒だなと思います。
でも、イスラム教徒はイスラム教徒の国へ避難すべきなのです。
それがお互いのためなのです。
働き盛りのムスリム男性だけが単身で出稼ぎをするのと、その妻子が加わるのとでは大変な違いを韓国社会に与えます。
妻と子供が来るというのは、韓国社会に入り込むことを意味するからです。
目立つ被り物をする女性、学校に行くムスリムの子供、出稼ぎ男性だけなら社会的接点がなかったのに、そうではなくなるからです。
韓国には韓国人の生活があります。韓国人がムスリムのシリア人の面倒を見る理由もないでしょうし。
また、無職なのに、家族を呼び寄せるというのはどういうことなのでしょうか?
この状態で子供もどんどん生まれているようですし。
トルコの難民キャンプへ自分が行って家族と再会する方が普通だと思います。
韓国にしても日本にしても、命からがら逃げてくる距離ではないでしょう。
私たちはいまのところ金銭支援だけで十分だと思います。
朝日が褒めていたように、日本も韓国の良いところは真似するべきでしょうね。
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Re:無題
朝日などメディアが、韓国がシリア難民を何百人も受け入れたのに日本はどうした?と報道していたような気がしていたのですが、ちょっと放置していました。
その後CNNやニューヨークタイムズという朝日のお友達たちの報道も見て、なんかずれているような気がしたので記事にした次第です。
日本と韓国は様々な分野で政府間協議をしています。これは常態化していて各省庁がいつも接触しています。
私が思うには、だから、たぶん難民受け入れについても日韓は協議しているのではないかと。
似ているからです。
朝日などの多文化主義メディアたちは、双方の国を刺激しながら、どちらにも難民受け入れをさせるように、巧妙に報道を行っているのではないかと私は思いました。
韓国が日本より積極的でもないのに、そういう記事を書くことで日本の世論を変えさせる、海外メディアは韓国の日本より非人道的な様子を報道してやめさせる、こういうことをシーソーのように続けて行けば、東アジアの先進国2つを難民が攻略できるとみているのではないか、そう思って不快に感じました。
有事の際に韓国人が日本に来そうだとは、私も思って警戒しています。ハングル表示板はそのための準備かとも思ったりして、いつもいつも心休まるときがありません。
(。>0<。)
ナスタチウム
2016-08-21 00:12:07
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