08月20日 09時51分
19日、育児を放棄されるなどした新生児を養子として育てている人たちが、名古屋市で行政の担当者などを前に講演し、順調な育児の様子を紹介しました。
親に育児を放棄されたり、予期しない妊娠で生まれたりした新生児は、児童福祉司による面談などを受けるなどすれば養子に引き取ることができますが、行政の関与が消極的だと指摘されています。
講演会は、行政側に家庭での育児の様子を知ってもらおうと名古屋市の市民グループが主催したもので、新生児を引き取って育てている東海地方の家族7組が、行政の担当や児童施設の職員らを前に講演しました。
1歳の男の子を育てている名古屋市の40代の女性は「不妊治療を続ける中、自分が望んでいたのは妊娠や出産ではなく、子どもを育てることだと気付いて迎え入れました。生まれた直後から面倒をみているためとてもなついていて育てやすいです」と話しました。
また、生後5か月の男の子を育てている豊川市の夫婦は「子育ては大変ですが、人間として成長しました。私たちのような人がもっと増えるといいと思います」と呼びかけていました。
愛知県などによりますと、県内ではここ数年、年間10人あまりの新生児が養子として育てられているということで、主催した市民グループは、「引き取られたあとの育児の状況を行政側が正しく知ることで、1人でも多くの子どもたちが家庭での愛情を受けながら育ってほしいです」と話していました。
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