36位の石川末広【拡大】
日本陸連は2014年春、マラソン復権を目指してナショナルチーム(NT)を発足。トップ選手を集めた合宿を通して尿や血液など測定データを蓄積。夏のレースへの適性を見極める狙いだったが、合宿ができる機会は年に数回で効果は出ていない。代表に入れる若手が現れず、30代の3人が代表に選出された結果が、08年北京五輪以来となる入賞なしに終わった。
アフリカ勢の台頭で勢力図は大きく変わり、高速化が続く男子マラソン。1992年バルセロナ五輪銀メダルの森下広一を最後に表彰台が遠く、復調の兆しは見えない。メダルが期待された女子に続き、入賞ゼロの惨敗。4年後の東京五輪に向けて、改めて厳しい現実が突きつけられた。 (江坂勇始)
初優勝したエリウド・キプチョゲ(ケニア)「マラソンで金メダルを取るためにここに来た。少しペースが遅かったので、35キロからスパートすると決めていた。自分の力を証明できてうれしい」
★女子も惨敗
14日に行われた女子は3人が出場。日本勢の最高はトップから6分近く離された福士加代子(34)=ワコール=の14位。田中智美(28)=第一生命=が19位、伊藤舞(32)=大塚製薬=は46位に終わった。3大会ぶりのメダル獲得を狙っていたが、3大会連続で入賞を逃した。