イチロー４の１　単独２８位のメジャー３００８安打

　【シアトル秋野未知】大リーグは２０日、各地で行われ、マーリンズのイチロー外野手（４２）は敵地ピッツバーグでパイレーツ戦に「６番右翼」で先発。４打数１安打でメジャー通算３００８安打とし、アル・ケーライン（元タイガース）を抜く歴代単独２８位に浮上した。マリナーズの青木宣親外野手（３４）は、当地でブルワーズ戦に「１番左翼」で先発。５打数３安打２打点で、今季５度目の“猛打賞”とした。

　また一人、偉大な先達を抜き去った。１−０と接戦の４回２死無走者。打席にはイチロー。フルカウントまで粘った末の７球目、見逃せばボールという高め９３マイル（１５０キロ）の直球をジャストミートした打球は、軽々と右翼手の頭上を越える二塁打となった。

　これでメジャー通算３００８安打とし、殿堂入りしたアル・ケーラインを抜く単独歴代２８位。同２７位のウエード・ボッグス（元レッドソックスなど）にも２本差と迫った。共同電によれば、これを伝え聞いたイチローは「あ、そうですか。ご報告ありがとうございます」と素っ気なかったが、試合を中継した米放送局ＦＯＸの解説者で、阪神でもプレーしたＥ・ペレスは「スゴイ」と、日本語で４２歳をたたえた。

　この一打の直後、スクラッグスがメジャー初アーチの２ランを左翼席に運び、背番号５１を本塁に迎え入れた。球団地元紙マイアミヘラルド（電子版）によれば、スクラッグスは「最高にクールだったよ。だって、ベースを一周した後、最初に祝福してくれたのがイチローだったから」と有頂天だった。