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 台風9号の影響で、各地で事故やトラブルが相次いだ。西武鉄道によると、22日午前11時20分ごろ、多摩湖線の武蔵大和―西武遊園地駅間で、電気を流す架線を支える電柱の下の土が大雨で流れ、電柱が線路上に傾いた。近くを走っていた4両編成の普通列車は手前で停車し、乗客6人にけがはなかった。多摩湖線のほか、拝島線、国分寺線、西武園線で運転を見合わせた。

 強風や雨の影響でけがをする人も。千葉県警館山署によると、南房総市の90代女性が強風で割れて吹き飛ばされた自宅窓ガラスが額にあたり、けがをした。

 週明けの通勤網も大きく乱れた。JR東日本では、東海道線を22日午前10時ごろから全線で運休。特急やライナー計107本の運休を決めた。私鉄各社にも運転見合わせなどの影響が出た。山形新幹線は午後1時以降の運行を終日、上下線ともに見合わせている。

 空の便も乱れた。日本航空は22日、夕方ごろまでの予定で、羽田と新千歳、福岡などを結ぶ国内線計185便を欠航。全日空も羽田発着の国内線計112便の欠航を決めた。ほかの航空各社でも欠航が相次いだ。

 周辺の自治体は住民に避難を呼びかけている。横浜市は22日午前10時前、土砂災害の恐れがあるとして、12区の2892世帯6319人に避難勧告を出した。静岡県伊豆市、神奈川県鎌倉市、小田原市、藤沢市、東京都町田市、多摩市、神津島村なども避難勧告を出している。

 一方、台風11号の影響で、北海道北見市常呂町で道路が冠水し、乗用車が立ち往生。22日午前8時ごろ、車を運転していたとみられる40歳くらいの男性が車の近くで見つかり、死亡が確認された。道警などが詳しい状況を調べている。