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トラトラトラ!真珠湾攻撃の旧海軍機を「復元」 佐伯市の戦争遺構研究グループ
この真珠湾攻撃で、投入されたのが、空母に搭載される九七式艦攻だった。
歴進会の望月久生会長(62)やメンバーで佐伯市議の河野豊氏(66)ら13人は、戦後70年の節目を迎えた昨年夏、九七式艦攻の復元計画を思い立った。
復元といっても実物大のレプリカ作りだ。設計図が手元になかったため、72分の1スケールの精巧なプラモデルの図面を基に、実物のサイズを割り出した。
材料は厚さ12ミリの合板を使う。精密測定具を用いて、部品ごとの線を墨で描く。のこぎりで丁寧に切り取った上で、表面を強化プラスチックで補強し、塗装も施す。
すべて手作業
材料の調達は、メンバーの建設会社社長らが主に担った。とはいえ、日頃の仕事の合間を縫いながら、しかもすべてが手作業だけに、思うように進まない。
主翼だけでも長さは15メートルもある。こうした大きな部品はいくつかのブロックに分けて作り、市内の土木会社に依頼し、保管している。
歴進会は平成3年に発足した。今年12月には、発足四半世紀の記念イベントを開く。九七式艦攻のレプリカは、イベントまでの完成を目指している。