世界遺産 ポンペイの壁画展
2016年7月23日〜9月25日
名古屋市博物館
一面競歩好きで好きで 荒井、失格一転「銅」
だれよりも競歩を愛している。それが男子50キロ競歩で銅メダルを獲得した荒井広宙(28)だ。 始めたのは長野県中野市の中野実業高(現・中野立志館高)二年のとき。三年になると、陸上部で競歩専門は一人だけになった。当時、指導した荻原信幸さんは「ひたすら練習をしている。『この動きができない』と骨盤を動かす練習を何時間もやっていた。よく飽きないなと思った」と振り返る。 福井工業大に進学したのは競歩を学ぶため。しかし、大学二年の北陸合宿の時、20キロ世界記録保持者、鈴木雄介の師でもある、小松短期大競歩監督の内田隆幸さんと出会い、情熱と指導法にほれた。 すると、大学の陸上部を辞め、石川県能美市の内田さんの自宅近くにある一軒家を間借りして、練習を見てもらった。「頼み込んだら部外者の僕でも受け入れてくれた」。競歩が好き、もっと速く歩きたいという向上心があった。大学卒業後も就職せず、二年間は無職で競歩に専念。可能な限り、練習に打ち込んできた。 二〇一四年には「競技に費やせるのは今だけ」と約百万円の貯金を使って低酸素テントを購入。自宅でも高地トレーニングと同じ効果が得られる器具で、心肺を鍛えている。「練習をやればやるだけ結果が出るし、世界と戦える種目。競歩は楽しい」。あふれる競歩愛が日本人初のメダル獲得を後押しした。 (森合正範) PR情報
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